NXP Semiconductorsは2月21日、同社のNFCソリューションの1つである、新GlobalPlatformベースの「PN81シリーズ」が、フェリカネットワークスの認定を受けたことを明らかにした。

PN81シリーズは、40nmプロセスを採用したeパスポートや銀行カードなどでも実績を持つセキュアエレメントと、Armコアを採用したセキュアコアの2つのダイを1チップ化したNFCソリューション。FeliCa機能、EMVCo、モバイル・トランジット向けMIFAREを1つのソリューションで統合しており、スマートフォン(スマホ)などのモバイル機器を用いた日本を始めとした世界各国でのモバイル決済を可能とするとともに、東京五輪などでも活用が期待されるモバイル・チケッティング、入退出管理、ポイント・プログラムなどの機能の利用も可能になるという。

  • PN81

    PN81の概要。セキュアエレメントとセキュアコア間はSWP(DWP)で接続される

すでにFeliCaを搭載した多くのスマホが日本では市販されているが、PN81を活用することで、FeliCaのIDmとMIFAREのUIDの双方を保持することができるようになり、海外端末などでも、スムーズに日本のFeliCaサービスに対応することや、またその逆に、日本販売端末が海外のMIFAREサービスへの対応をしやすくすることが可能になる。

  • PN81の構成

    PN81のハードウェアとソフトウェア構成。OS、アプレットなどのソフトウェア各種もNXPが提供できる。今回の認定を機にFeliCaもアプレットとして搭載される見通しだという

なお、すでにFeliCa対応したPN81シリーズは量産出荷が可能な状態となっているとのことで、NXPでは2020年以降、日本で開催される国際的なさまざまなイベントでの活用に向け、グローバルなモバイル決済の利便性などの訴求を通じて、市場の拡大を図って行きたいとしている。