Pivotalジャパンは10月22日、超並列処理(MPP)のアナリティクス用データベース「Pivotal Greenplum」の技術アップデートとコンテナサポートに関するテクノロジーアップデートのラウンドテーブルを開いた。

マルチクラウド環境に対応する「Greenplum」

これまで同社はアジャイル開発サービス「Pivotal Labs」、クラウドネイティブ基盤ソフトウェア「Pivotal Cloud Foundry(PCF)」を提供し、今年7月にコンテナ管理を行う「Pivotal Container Service」に含まれるPostSQLベースのRDBMS(リレーショナルデータベース)「Pivotal Greenplum 5.9(現在はv5.11)」を発表し、導入企業数は1000社に達しているという。

  • Pivotalの製品概要

    Pivotalの製品概要

Greenplumはオープンソースであり、ベアメタル、VMware vSphere、Openstackといったプライベートクラウド、AWS(Amzon Web Services)、Microsoft Azure、Google Cloud Platformをはじめとしたプライベートクラウドなど、多様な環境をサポートしている。

  • Greenplumは多様な環境に対応が可能

    Greenplumは多様な環境に対応が可能

米Pivotal Product Marketeing DirectorのCesar Rojas氏は「われわれはAIやデータ分析の分野でもアジャイル開発と同様の手法を採用している。Greenplumはスピード(Speed)、スケーラビリティ(Scalability)、スタビリティ(Stability)、セキュリティ(Security)、セービングス(Savings)の5つのSを提供する」と話す。

  • 米Pivotal Product Marketeing DirectorのCesar Rojas氏

    米Pivotal Product Marketeing DirectorのCesar Rojas氏

同社ではGreenplumにより、マシンラーニング/ディープラーニングをはじめとした分析分野にフォーカスし、顧客のトランスフォーメーションを支援。他社と違う点は、エンタープライズAI、あるいはエンタープライズマシンラーニングに注力しているところであり、企業に適切なツールを提供し、将来的にはエンタープライズディープラーニングの提供を目指すという。

Rojas氏は「分析・マシンラーニングの領域を支援し、統合型のAI/マシンラーニングを提供する。統合型というのは、シンプルで使いやすく、OSSを推奨しているほか、学習から最終的なオペレーションを含む独特のメソドロジーを有していることを意味する」と胸を張る。

Grennplumは、マシンラーニング、AIに加え、従来型の分析を可能とし、多様なコンポーネントとインタフェースできる。例えば、SparkやTensorFlow、データ分析用ライブラリであるApache MADlib、R、Pythonなどの開発言語、Amazon S3、Apache Kafkaなどの利用が可能。

同氏は多くのツールをサポートしている点について「トランスフォーメーションが可能な分析環境がゴールとなっているからだ」と述べた。

  • Pivotal Container Serviceは多様なコンポーネントとインタフェースできる

    Pivotal Container Serviceは多様なコンポーネントとインタフェースできる

Kubernetes対応は来年1月にローンチ

Kubernetesへの対応に関してはGreenplum for Kubernetesの指揮を執る米Pivotal Product ManagerのOz Basarir氏が説明した。

  • 米Pivotal Product ManagerのOz Basarir氏

    米Pivotal Product ManagerのOz Basarir氏

現在、同ソリューションはβ版で提供しているが、来年1月には正式にローンチする予定だ。これにより、PCFの一部であるPivotal Container Service(PKS)やGoogle Container Engine、そのほかのKubernetes上でもGreenplumがサポートされる。

同氏は「Greenplumがコンテナの中に入り、高速性を提供することが可能だ。われわれがアプリケーションとの依存性や検証を行い、顧客に提供される時点で実装できる状況となっている。従来型であれば顧客側で設定やテストが必要だったが、その必要性がない」と説く。

また、Glennplum用の自動化機能を備えたオペレーター(管理者が繰り返す行うタスクをコード化したもの)を提供するため、スクリプトを書き込む必要もないという。そして、PCF、PKSが一元的なプラットフォームとしてロギングやモニタリング、高可用性、仮想マシンのリカバリ・アップグレード、パッチの適用などを行う。

  • Greenplumは自動化機能を持つ

    Greenplumは自動化機能を持つ

これにより、コストの節約やセキュリティおよび安定性を高め、オンデマンドのスケーラビリティを得ることが可能になるという。ユースケースとしては、オンデマンドのセルフサービス型分析やアジャイル分析ワークベンチ、チューニングやバックアップをはじめとしたデータプラットフォームの自動化などを挙げていた。

  • Pivotal Application Serviceでクラウドネイティブアプリを立ち上げると、PCFがセキュリティとネットワークを提供するほか、一元的なロギング、メトリックス、モニタリングが提供される。Kubernetesに対応したGreenplumはマシンラーニングやグラフ、テキスト分析を行い、ユーザーが外部データソースにアクセスできる機能も備える

    Pivotal Application Serviceでクラウドネイティブアプリを立ち上げると、PCFがセキュリティとネットワークを提供するほか、一元的なロギング、メトリックス、モニタリングが提供される。Kubernetesに対応したGreenplumはマシンラーニングやグラフ、テキスト分析を行い、ユーザーが外部データソースにアクセスできる機能も備える

  • Greenplumの操作フロー

    Greenplumの操作フロー

さらに、トポロジーも柔軟な選択肢を有していることに加え、Gleenplumとストレージは切り離されているため、ユーザーはストレージのクラスとサイズを指定するだけで、細かい部分を気にする必要がないという。今後、同社では継続的にGreenplumのスピード・セキュリティ・安定性・スケーラビリティの向上、コスト削減を図っていく方針だ。