IC Insightsは、2017年のCMOSイメージセンサ市場は前年比19%増の125億ドル規模に達したとの調査結果を公表した。詳細は、同社が先ごろ発行した「2018 O-S-D (2018年度オプトエレクトロニクス・センサ・ディスクリート)レポート」に掲載されているが、CMOSイメージセンサは8年連続のプラス成長が続いており、2018年も同10%増の137億ドルへと成長することが期待されているという。
同市場の2012年から2017年にかけての年平均成長率(CAGR)は金額ベースで11.9%、数量ベースで17.9%となったほか、2017年から2022年までのCAGRも金額ベースで8.8%、数量ベースで11.7%と引き続き成長が続き、2022年には190億ドルの市場規模に達するものと同社では予測している。
最大の適用アプリケーションであるスマートフォン(スマホ)市場では、市場の飽和から2016年のCMOSイメージセンサは同6%増と低調に陥ったものの、2017年にはデュアルカメラがトレンド化するなど、新規用途開拓が進み同19%増と急成長。また、スマホ以外の用途での適用が拡大しており、市場の成長を後押ししている。
CMOSイメージセンサは、高感度化、高速フレームレートへの対応などが加速度的に進んでおり、監視カメラやロボット/クルマの自律走行、人物認識、ジェスチャー動作、医療分野などへと応用分野を拡大している。中でも自動車向けCMOSイメージセンサは、O-S-D分野の中でも今後5年間でもっとも大きく成長することが期待される市場となっており、2022年までのCAGRも38.4%と非常に高いものになると同社では予測している。この結果、車載向けCMOSイメージセンサは、CMOSイメージセンサ全体売上高の15%となる28億ドルに達する見通しだという。
なお、こうしたスマホ以外のアプリケーションの比率が高まることで、スマホ分野の比率は2017年で62%であったものが、2022年には45%まで低下する。また、CAGRも2%程度と低調で、2022年の市場規模は86億ドル程度に留まる見通しだという。