生体認証技術を開発しているLiquidと三菱地所は2月9日、銀行口座と連携した指紋認証決済システム「PASS」およびキーレスの指紋認証入退出管理システム「LIQUID Key」の実証実験を開始したと発表した。

  • 銀行口座と連携した指紋認証決済システム

指紋認証決済システム「PASS」は、社員食堂のPOSレジ(一部セルフレジ)やオフィス内の無人販売軽食専用セルフ決済端末に導入。社員食堂のPOSレジはTBグループがカスタマイズ開発した。

「PASS」は、これまで現金チャージ決済・独自のポイント決済・クレジットカード決済と連携してきたが、今回は銀行口座から直接決済額を引き落とす後払い決済の仕組みを日本で初めて導入した。この仕組みは、日本全国ほとんどの金融機関の口座と連携可能で、クレジットカードを持っていなくても利用できる。

また、クレジットカードを介さないことで、導入にあたって必要な加盟店側の手数料を低減し、新しい決済手段としての展開を目指す。

LIQUID Key

LIQUID Key

指紋認証入退出管理システム「LIQUID Key」は、セキュリティゲート・オフィスのドアなどに導入した。セキュリティカードが不要という利便性やセキュリティカードを紛失するリスクがなく、なりすましができないという安全性など、利便性と安全性を両立したシステム。社員であることを本人自身で証明できるセキュリティ体験である。

どちらの指紋認証もLiquid独自の画像解析とビックデータ解析(AI解析)を活用することで、大規模ユーザー下でも生体情報だけで高速に認証できるようになった。これによって登録できるユーザー数の上限はなくなり、ビル1棟での採用が可能となる。また、同一指紋データで決済・入退室管理システム双方で認証できるため、一度の登録で双方のサービスを利用できるという。