WISE Encryptをベースとしたパッケージソリューションも増えている。その1つが、WebDAV対応クラウドストレージ暗号化ゲートウェイ「WISE Gateway for Cloud Storage(以下、WISE Gateway)」だ。

WISE Gatewayは、既存のクラウドストレージサービスにデータを預ける前に暗号化し、鍵はユーザが管理する暗号化ゲートウェイソフトウェア製品となる。クラウドストレージに書き込む際、WISE Gatewayがファイルの暗号化/復号を自動的に実施。Google Driveや、boxなどのWebDAV対応クラウドストレージであれば、どのサービスでもデータの暗号化を実現する。そのため一般ユーザはエクスプローラなどのWebDAV対応ツールからクラウドストレージ内の暗号化したファイルを出し入れできるため、専用のクライアントは不要だ。

さらに4月16日には、WISE Gatewayを基盤とした無料のクラウドストレージ暗号化サービス「airDrive powered by WISE Gateway」の提供も開始。サービスに登録することで、WISE Gatewayの使い勝手をすぐに実体験することが可能となっている。

airDriveサービスのシステムイメージ

WISE Encryptを活用したソリューションはエアーのパートナーからも数多く提供されている。5月には、富士通システムズ・ウエストより、パブリッククラウドや業際においてパーソナルデータなどの情報を安全に利用するためのゲートウェイ型情報漏えい対策製品「FUJITSU ビジネスアプリケーションNESTGate」(以下、NESTGate)がリリース。

NESTGateは、ネットワーク経路上で情報を暗号化するため、システム改修コストを最小限に抑えつつ、大切な情報を保護することができるソリューション。ネットワークを流れる情報を解読し、どこを暗号化するかを項目単位で設定することが可能だ。SalesforceをはじめとするクラウドベースのCRMソリューションの情報漏えい対策や、マイナンバー制度施行に伴う個人情報の保護など、幅広いシステムのセキュリティ強化に活用されることが期待されている。

富士通システムズ・ウエスト ビジネスソリューション本部 スマートコンテンツソリューション事業部 戦略企画部 部長
高階直俊氏

富士通システムズ・ウエスト ビジネスソリューション本部 スマートコンテンツソリューション事業部 戦略企画部の部長、高階直俊氏は、「パブリッククラウドやSaaSが急速に普及する中、利用者がクラウドサービスにデータを保存する際、データの保護をクラウド事業者側にすべて任せてしまっていいのかという疑問を抱いていました。ソリューションの検討を進める中で、暗号化はその解決手段となりうるが、暗号化した項目も検索対象にできないかという現場ニーズが新たに発生していました。そこで、暗号化しても検索が可能、トークナイゼーションに対応といった要件を満たしたWISE Encryptに出会い、採用を決定しました」と語る。

サービスの種類にかかわらず、これからのクラウド利用には、情報漏えい対策は必須なものとなる。将来的に様々なクラウドサービスを柔軟に選択できるようにするためにも、クラウド事業者による制約を受けない、利用者側で自由にセキュリティ対策を施せるソリューションを導入するようにすべきだろう。