KDDI研究所、三菱電機、情報通信研究機構(NICT)、慶應義塾大学、イクシアコミュニケーションズ、東陽テクニカの6者は、個々に構築した毎秒100ギガビット級のコア、メトロ、そしてアクセスの光ネットワークを、SDNの技術を用いて相互接続する仮想光ネットワーク構築実験に成功したと発表した。

データセンター間をつなぎ、広域クラウドを構成する大容量通信ネットワーク技術への応用が期待できるという。

今回実験では、コア・メトロ・アクセスの各光ネットワークに配備された各ネットワーク制御装置が、自らが管理する物理ネットワークを簡易的な論理ネットワークとして統合制御装置(SDNコントローラ)に情報提供することで、毎秒100ギガビット級トランスポートネットワークを含む大規模ネットワークを一元的に制御できるSoftware Defined Transport Networkを、6者は相互接続実験により確認した。

データセンター間を接続する光ネットワークとしては、毎秒100ギガビットの波長多重光伝送装置(三菱電機提供)と毎秒100ギガビット級の光パケット・光パス統合スイッチング装置(NICT提供)をメトロコア光ネットワークとして構築。模擬データセンター(イクシア、東陽テクニカ提供)とつながるアクセス部分には、エラスティック性(光パスの信号帯域を要求帯域に応じてゴムのように伸縮自在に変更可能な性質)を有する次世代光アグリゲーションネットワークのプロトタイプ機器(慶應義塾大学提供)を設置し、異なるタイプの装置で構築された光ネットワークをSDN/OpenFlowベースの統合制御装置(KDDI研提供)で制御する。統合制御装置は、データセンターのユーザーからのリクエスト(帯域要求)に応じて、個々の仮想光ネットワークを構築する。

データセンター間を接続する光ネットワーク構成