パナソニックグループ エナジー社は7月17日、中国・蘇州工場内で建設を進めていた民生用リチウムイオン電池の新工場が稼働を開始したと発表した。

7月16日に竣工式を開催。新工場の稼動開始により、蘇州工場における極板・セル・電池パックの一貫生産体制を構築し、グローバル競争力を強化していく。運営会社は三洋エナジー(蘇州)有限公司(三洋能源(蘇州)有限公司)。新工場は4階建ての鉄骨造で、延床面積は4万9000m2

リチウムイオン電池は、太陽光など再生エネルギーの蓄電用や環境対応車などの動力用といった新しい用途の拡大が期待される一方、ノートPCや携帯電話などの民生用途では、グローバルでの競争激化や為替の影響などで、より一層のコスト低減が求められている。このため、中国3拠点(蘇州、無錫、北京)での一貫生産体制を構築して民生用リチウムイオン電池の生産を増強し、中国での生産比率の拡大、現地部材の活用、物流コストの削減などにより、コスト低減を図る。中国への展開により、コスト低減だけでなく、為替変動のリスクヘッジもできたという。

同社では、中国展開の拡大による競争力の強化に加え、民生用リチウムイオン電池での幅広いラインアップを生かして、ユーザーの要望に応えられる電池を迅速に提供し、グローバルでのビジネスを拡大していく考え。

パナソニックの蘇州新工場