Wolfson Microelectronicsは、デジタル・アンビエント・ノイズキャンセレーションIC「WM2002」を搭載したイヤーバッド型ヘッドセット開発用リファレンス・ソリューション「WM229」を発表した。

同ソリューションは、独自のフィードフォワード方式のデジタルアンビエント・ノイズ・キャンセレーション(ANC)テクノロジ「myZone」と、HDオーディオをマスマーケットのヘッドセット向けに提供するもので、カスタマはこれを自由にカスタマイズすることで、独自ブランドとしての製品展開が可能となる。

myZoneは、バックグランドノイズを排除し、外部ノイズを打ち消すために音量を上げる必要がないため、クリアなHDオーディオを実現することが可能。また、デジタル・メモリに格納されたユーザが選択可能な3つのANCモードを用いることでノイズ環境に応じたANCレベルの選択が可能なため、ノイズに悩まされずに音楽を楽しむことや通話に集中することができるようになる。

ピーク時最大30dBまでのアクティブANCを達成しており、1回の充電で15時間以上のANCをオンさせたHDオーディオ再生が可能。音声マイクに加えてスリムスタイルのコントロール・ポッドを搭載しており、ユーザはこのコントロール・ポッドで3つのANCモードから1つのモードを選択できるようになっている。

3つのANCモードは、「オフィス・モード」、「コミュート・モード」、「エアクラフト・モード」となっており、オフィス・モードは、オフィス環境、会話、電話での通信、エアコンなどから発生する低レベルのアンビエント・ノイズの最小化が可能だ。コミュート・モードは、都市部での通勤途中で変化するノイズレベルに対応するモードで、エアクラフト・モードは、航空機のエンジンノイズのような持続性のある高いレベルの定常ノイズを最少化することが可能となっている。

なお、同ソリューションは、すでにサンプル出荷が開始されている。