PND(Personal Navigation Device:パーソナル・ナビゲーション・デバイス)大手のオランダTomTomは9月8日(オランダ時間)、動的な位置情報参照技術「OpenLR」を発表した。同技術は、GPSデータの上で利用することで、天気情報などの動的データを利用したサービスを開発できるという。同社は同技術をオープンソースとして公開することで、標準技術としての確立を目指す。

現在の位置情報分野の課題として、位置情報参照のための共通手法がないために、発信先と受け手が同じ地図データを使っていない場合に相互運用性が限定されるということがある。

OpenLRを位置情報参照の標準技術として利用することで、地図データが違う場合でも相互運用が可能という。これにより、リアルタイムの天気情報、交通情報などをあらゆるメーカーのナビゲーションシステム/地図データに配信できるようになるという。

TomTomはOpenLRをGPL v2の下で公開、システムインテグレーター、サービス開発者はロイヤリティフリーで利用できる。これにより、位置情報参照の標準を狙う。

TomTomはPNDメーカーだが、自社端末で位置情報サービスを提供しており、OpenLRを自社サービスでも利用するという。

OpenLRによって表示したデータの比較と欧州の交通情報を表示するためのシステム「RDS-TMC」の表示データの比較