ケータイ/CATV解約してでもブロードバンド
調査団体の米Pew Research CenterのInternet & American Life Projectは6月17日(現地時間)、米国内のブロードバンド利用動向についての最新調査結果を発表した。2009年4月時点での米国のブロードバンド普及率は63%で、前年5月の55%から大きく上昇している。米国でブロードバンドに対する関心は非常に高く、携帯電話やCATVの契約を解除してでもブロードバンドを選択するユーザー数が、その逆パターンの2倍に上ったという。また金融危機を発端にした不景気においても、ブロードバンド普及にそれほど影響を与えていないようだ。
ブロードバンドの普及とともに回線維持コストは上昇しており、2008年5月の月間コストの平均が34.50ドルだったのに対し、2009年4月には39ドルまで上昇している。このうち、地域に1つのプロバイダしか選択肢がないというケース(全体の21%)では44.70ドル、1つ以上というケース(全体の69%)では38.30ドル、4つ以上というケース(全体の17%)では32.10ドルとなっており、競争の激しいエリアとそうでないエリアで格差が生じている。また、より速い回線を得られるプレミアムサービスを選択するユーザーも増えており、そうしたユーザーの割合は2008年の29%から、2009年には34%となっている。
衛星/光ファイバ、さらなる高速通信が大きく増加
ブロードバンドを生活の一部と考えるユーザーも多く、こうしたブロードバンド回線が「非常に重要」と回答するユーザーが55%に上った。主な用途としてはコミュニティ内での情報収集、医療関連サービスや行政サービスへの接続を挙げている。一方でブロードバンドへの関心を示さないユーザーもおり、ダイヤルアップ接続利用者またはインターネットへの接続手段を持たない人々に聞いた理由のトップは、「価値がない(そもそも興味がない、使う暇がないなど)」が50%、次いで「価格が高い」が19%、「そもそも利用できない」が17%となっている。
ブロードバンド利用者に占める回線種別の内訳は、DSLが33%、CATVが41%、固定無線(Fixed Wireless Access)または衛星インターネットが17%、光ファイバが5%、T-1(光ファイバの一種)が1%、その他が2%となっている。これまでブロードバンドの利用率でトップだったDSLは、2007年に49%、2008年に46%と減少を続けており、2009年の段階でCATVに逆転された。割合が大きく増加しているのはFWA/衛星、光ファイバの2つのカテゴリで、より高速な通信方式にシフトしつつあることがわかる。
では、ここでいうブロードバンドの定義とはなんだろうか。今回のPewの調査報告では明記されていない。米連邦通信委員会(FCC)が公開している「Getting Broadband」という文章によれば、ブロードバンドとは「200kbps以上の速度の通信サービス」になっている。この定義に従えば、ダイヤルアップ接続を除く多くのインターネット接続サービスはブロードバンドの範ちゅうに入るため、「ダイヤルアップ接続」と「それ以外 (ブロードバンド)」という形で区別されているようだ。