不動産をより高く査定してもらいたいと考えていませんか?査定結果に影響するポイントを知っていると、それだけで査定を有利に進められる可能性があります。
そこで、本記事では不動産を高く売りたい方向けに、査定時に見られる7つのポイントを徹底解説していきます。ポイントを抑えて、査定額を高くするためにできる対策を考えましょう!また、合わせて売却で損をしないコツもご紹介するので、これから不動産の売却を控えている方は参考にしてください。
不動産査定で見られる7つのポイント
不動産査定ではその物件の立地や状態といったポイントで売却金額が変わります。その査定ポイントを把握することで、どれほどの価値があるのか知れるだけでなく、場合によっては査定前の対策をすることも可能になるのです。
以下7つのポイントを、査定を受ける前に把握しておきましょう。
- 不動産の立地
- 立地の状態
- 建物の築年数
- 建物の間取り
- 建物の設備と劣化具合
- 建物の施工や販売をした会社のブランド
- マンションの管理の状況
条件が良ければ良いほど、不動産業者の査定額は高くなることが考えられます。それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
不動産の立地
不動産査定で見られるポイントとして最初に挙げられるのは不動産の立地です。例えば、閑静な住宅地であることはもちろん、駅やバス停、スーパー、市役所などといった、生活に必要な周辺施設へのアクセスが良いかが注目されます。
また、日当たりや風通しの良さも査定に影響するでしょう。風通しの悪い不動産であると湿気でカビが繫殖しやすいため、不衛生な印象を与えてしまいます。不動産の立地を考える際には周辺環境という外的要因、物件内の環境という内的要因という2点が査定に響くということを銘記しておきましょう。
土地の状態
売却したい不動産が土地もしくは土地付きの建物の場合はその土地の状態も注視されます。土地が扱いやすい形なのかということが査定に関係するでしょう。良い評価を受けやすいのは正方形の土地や、広くて活用しやすい土地です。対していびつな形であったり、間口が狭い土地であったりする場合には、査定額が下がりやすい傾向にあります。
また、地中に障害物があると撤去工事を行う必要が出てきてしまうため、査定ではマイナスになってしまうことが考えられます。広くて扱いやすく、地盤改良の必要がない土地であれば、査定額も高くなるでしょう。
建物の築年数
戸建てやマンションなら建物の築年数も査定で見られるポイントです。一般的に建物は築年数が古ければ古いほど資産価値が下がってしまいます。家の建材グレードによっても違いがありますが、築10~20年ほどで資産価値が下がってしまうという傾向は、全ての家屋に当てはまります。また、築20年を超えてくると住宅ローン減税が受けられなくなるため、買主が魅力を感じづらい物件となってしまうでしょう。
築年数による査定額の推移は以下の通りです。
築年数 | 査定額への影響 |
築10年 | 新築価格の半分まで下がる |
築15年 | 新築価格の3分の1まで下がる |
築20年まで | 新築価格の1割まで下がる |
築20年以上 | 資産価値がなくなる |
築年数は査定額に大きな影響を及ぼします。査定額をできるだけ高くしたいと思うのであれば、売却を思い立ったときにすぐ行動するようにしましょう。
建物の間取り
査定では、生活がしやすい間取りになっているのかという部分も見られるポイントです。特に、生活動線が整った間取りは時代に関係なく好まれます。流行りの間取りを加味して評価が行われることもありますが、合理性を求めて設計された間取りの物件は、旬に左右されることなく高い評価を期待できるでしょう。
また、部屋が多ければ多いほど評価がアップするというわけではありません。実際に生活しやすい作りであるかが重視されるという点を覚えておくと良いでしょう。
建物の設備と劣化具合
買主がリフォームを行う前提の建物ではない限り、建物の設備も重視されるポイントになります。水回りや冷暖房の設備、太陽光パネルなどは良い一例です。キッチンやお風呂、洗面所、トイレなどが綺麗で劣化が少ないという点も、評価額に影響します。立地が悪い物件であっても、設備多さや、状態の良さによって評価が上がることを期待できるでしょう。
建物の施工や販売をした会社のブランド
そもそも建物の施工や販売をした会社に信頼性があるのかも査定において影響を及ぼします。なぜなら、不動産業者としても物件の不具合を避けるためには、信頼できる施工会社が手掛けたものを買主に繋げたいと考えるからです。さらに評判の良い販売会社であるならば、不具合に見舞われたときの補償体制も十分に整備されていることが多い傾向にあります。
もちろん建物に不具合がないことが好ましいですが、万が一の際の対応を含めて施工・販売した会社の信頼性は査定に関わると考えておくと良いでしょう。
マンションの管理の状況
マンションなどの場合は共有部分の管理状況も重要です。例えば管理人がおり、メンテナンスが十分に行われているマンションは綺麗で痛みも少ない傾向にあります。さらにゴミ置き場なども手入れが行き届いている方が良いでしょう。共有部分が綺麗であることは周辺環境の良さ、敷いては治安維持の観点からも査定で重視されるからです。
また、マンションの外装も影響が大きいといえます。外装の痛みはマンションの見た目イメージを左右するだけでなく、安全性からも補修が必要な部分です。マンションの査定では、外側と内側に管理の程度を評価されることを念頭に置いておきましょう。
3種類の不動産査定方法
不動産査定には以下3つの種類があります。
- 簡易的な机上査定
- 直接見る訪問査定
- 条件から判断するAI査定
どの査定方法を選ぶかは、おおよその査定結果を知りたいのか、それとも詳しい条件をもとに査定してもらいたいのかなどを考慮して選ぶことができます。これから解説する内容を参考に、あなたに合った査定方法を選びましょう。
簡易的な机上査定
机上査定とは、おおよその不動産価値を知るための簡易的な査定です。机上査定の場合はメールもしくは電話などで立地や間取り等の条件を聞き、類似した過去の取引記録から査定額を割り出します。あくまでも簡易的に価値を推算するということなので、直接見なければ分からないようなプラス・マイナス要因は査定内容に含まれません。
本格的な売却を行う前に、おおよその価値を知り、売却するか判断をしたいといった場合に有効な査定方法です。また、査定を行う不動産会社の質を見極める目的で利用することもできるでしょう。
物件を直接見る訪問査定
訪問査定は名の通り、不動産会社の担当者が物件を直接見て査定する方法です。日当たりの良さ、劣化具合など、状態を直に見たり、所有者に聞き取りを行ったりするため、査定の精度は高くなります。簡易的な査定とは違い、査定時間がかかりますが、本格的に不動産を売却するとなった場合には必ず必要な査定です。
訪問査定を使う場合は、本腰を入れて売却を進めたい時に使う査定方法といえるでしょう。
自動的に価格が分かるAI査定
AI査定はいわば机上査定の自動簡易版といえます。不動産会社のインターネットサイトもしくは不動産一括査定サイトなどで行える査定です。立地や間取りなどを入力するだけで膨大なデータから自動的に査定額を割り出してくれます。机上査定と違い担当者の主観がないため、客観的な情報から計算されるということが大きな特徴といえます。
データから計算した客観的な不動産価値を知りたい場合に向いています。AI査定についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

不動産査定の5つのコツで損のない売却を
不動産査定を受けた後、売却で損をしないためには以下の5つのコツが重要です。
- 不動産査定は複数社で受ける
- データではわからない不動産の良さをアピール
- 不動産査定の結果だけで売却の依頼先を決めない
- 不動産査定を受ける前にリフォームをしない
- 不動産を売却するタイミングを計る
まずは各項目を確認して、失敗しない売却とするためのコツを身につけましょう。
不動産査定は複数社で受ける
不動産売却では複数社の査定を受けることが大切です。査定結果は不動産会社によってばらつきがあるため、一社だけでは適正な価格を把握することができません。複数社の査定結果を比較することで、価値に見合った額を知ることができ、さらには市場相場も知ることができるのです。
また、複数社に見積もりを依頼すると、各社担当者の対応を比較することもできます。一括査定サイトを利用すると、簡単に依頼を出すことができます。査定後の対応は丁寧で、強引な勧誘がないかをよく見極めましょう。
おすすめの一括査定サイトは「すまいステップ」

- 初めてで不安だから実績のあるエース級の担当者に出会いたい
- 厳選された優良不動産会社のみに査定を依頼したい
- 悪徳業者が徹底的に排除された査定サイトを使いたい
\ 厳選した優良会社に査定依頼 /
すまいステップで一括査定する
その他の一括査定サイトや選び方について詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

データではわからない不動産の良さをアピール
査定額を上げるためにはデータでは分からない価値を担当者に伝えることも必要です。不動産査定では客観的なデータだけでなく、実際に住んでみてメリットを感じられる部分も重要になります。例えば利便性の高さや環境の良さ、建物からの見晴らしの素晴らしさなどは住んでいる方だけが知りえる情報です。
実際に不動産に住んでいて感じた価値をメモしておき、担当者にアピールするようにしましょう。
不動産査定の結果だけで売却の依頼先を決めない
不動産査定の結果だけで売却する依頼先を決めないことも失敗しないポイントです。何故なら、契約のために高額な査定額を提示している会社もあるからです。そのような不動産会社を選んでしまった場合は内容が伴わず、想定より安く売却することになる可能性があります。
そのため、査定結果だけで判断するのではなく担当者と話して根拠を聞き、実際に信頼できるのかを確認することをおすすめします。失敗しないためにも価格はさておき、冷静に見極めることが大事です。
不動産査定を受ける前にリフォームをしない
不動産査定額を高くしたいと思ってもリフォームをすることは避けましょう。何故ならそのリフォームに掛けた費用を売却価格に上乗せできる保証はないためです。通常、不動産の売却で建物の価値を底上げするために補修や修繕を行うことは一般的です。あくまでも古くなったり故障した部分を直すためなので、不動産の状態が良くなれば評価もプラスとなることが考えられます。
しかし、リフォームはあくまでも不具合がない場所の見栄えを良くするために行うため、それが価値を上げることに繋がるとは限らないのです。もし上乗せできたとしても高すぎて売却が難しくなったり、そもそも買主はリノベーションをする前提で不動産を探している場合も多いために買主が見つからない可能性もあります。
そのことからも売却のためだけにリフォームすることはおすすめできません。査定前の準備としては掃除や整理整頓、簡単な補修・修繕に留めておくことが懸命といえるでしょう。
不動産を売却するタイミングを計る
不動産では需要が高まる時期など売却に適したタイミングがあるため、それを見極めることも大切です。
実際に不動産売却でおすすめのタイミングは以下が挙げられます。
- 1~3月の引っ越し・新生活シーズン
- 地価が上昇している
- 築年数による価格変動前
このように引っ越しシーズンや土地の価格上昇を狙ったタイミングで売却することがおすすめです。しかし、同時に不動産物件の場合は築年数によっては資産価値が低くなってしまうこともあるため、価格が下がりきってしまう前に決断することも必要です。築年数などの期限を念頭に置きつつ、時期を見極めて売却するようにしましょう。
不動産売却のタイミングについてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

不動産査定を受ける流れ
不動産査定を受ける場合、事前準備をしてから希望の不動産会社に依頼をすることになります。そのため、まずは所有している不動産の情報や書類を揃えたりすることが必要です。さらに場合によっては事前に測量なども行う必要があることも考えられるでしょう。このような事前準備はスムーズな査定に受けるためにはとても大切な過程になります。
ここからは不動産査定を受ける流れを順番に見ていきましょう。
査定を受ける不動産の情報がわかる書類の用意
不動産査定を受けるには、まずは最初に登記や公図といった様々な不動産の書類などを用意する必要があります。
具体的に必要な書類とその概要は以下の通りです。
書類名 | 概要 | 取得方法 |
登記簿謄本 | 土地や建物を所有する証明書 | 法務局 |
登記済権利書(または登記識別情報) | 登記を済ませた証明書類 | 法務局 |
身分証明書 | 自身の身分を証明する書類 | 手持ちの公的な証明書 |
印鑑証明書 | 契約を行うための実印の証明書 | 市役所 |
公図 | 土地の形状を記した図面 | 法務局 |
建物の図面 | 建物の見取り図 | 登記所 |
土地の測量図 | 土地の面積を記した書類 | 登記所(無い場合は業者依頼) |
このように身分や不動産の情報が明記された書類が必要となります。しかし、あくまでも上記の書類は基本的なものです。査定方法や不動産会社によっては必要書類が異なってくるため、事前に調べて状況に応じて用意するようにしましょう。
不動産会社に査定の依頼
必要書類を用意したら、さっそく不動産会社に査定を依頼しましょう。不動産査定は無料であることが一般的なので、より多くの会社に依頼することが重要です。
また、基本的に査定依頼は一社ずつでも可能ですが、手間を省くためにも不動産一括査定サイトを利用することがおすすめです。その都度行っていた入力や確認が一回で済み、さらには複数社を同時に比較することができます。工程が多い不動産売却だからこそ、合理的な方法を使用して手間を少なく進めることをおすすめします。
おすすめの一括査定サイトは「すまいステップ」

- 初めてで不安だから実績のあるエース級の担当者に出会いたい
- 厳選された優良不動産会社のみに査定を依頼したい
- 悪徳業者が徹底的に排除された査定サイトを使いたい
\ 厳選した優良会社に査定依頼 /
すまいステップで一括査定する
その他の一括査定サイトについても詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

訪問査定は日程の調整をして対応
訪問査定に移ると担当者に直接不動産を見てもらうことになります。その際には事前に日程調整が必要になることが考えられます。何故なら所有者自身が担当者を案内をし、不動産のアピールすることが必要になるからです。そのため、目安として1~2時間ほどの査定時間を見積もり、都合の良い日程を調整しておくと良いでしょう。
不動産査定のよくある疑問
ここまで損をしない不動産査定のコツとその概要をご紹介してきました。最後に不動産査定でよくある3つの疑問についてお答えします。
- 査定された価格で不動産は売却できるのか
- 自力で不動産の価格は調べられないか
- 空き家での不動産査定は居住中より損か
不動産を売却を考えている多く人が感じている疑問点を厳選してご紹介しています。ぜひ悩み解消に役立てましょう。
Q1査定された価格で不動産は売却できるのか
A:必ず査定額で売却できるわけではありません。
査定額はあくまでも目安であり、その査定額で売却できることを保証するものではありません。最終的に売却価格を決めるのは売主と買主です。売却金額については不動産会社を通してそれぞれが交渉をし、最終的に両者が納得した金額で取引することになります。
Q2自分で不動産の価値を調べられるか
A:査定する前に自分で調べられる方法があります。
不動産業者に頼らず、不動産の相場を調べたい場合にはレインズマーケットインフォメーションや土地総合情報システムを使用することで調べることができます。それぞれのサイトは国土交通省が運営している不動産情報サイトで、国が発信・管理している情報です。そのため、このサイトを利用すれば不動産業者の手が加わっていない状態の相場情報を確認することができるでしょう。
Q3空き家での不動産査定は居住中より損するか
A:売却ケースによって損をする可能性もあります。
空き家での不動産査定は場合によっては損となる恐れがあります。例えば長く空き家であった場合は手入れが少ないことも多く、居住中よりも経年劣化が目立つ場合があるためです。人の生活がイメージしにくいというデメリットもあります。しかしその反面、綺麗に保たれている空き家であれば購入希望者がゆっくりと内覧できるというメリットも。不動産の状況に応じて空き家の方がお得なのか、よく検討する必要があるでしょう。
まとめ
不動産査定をする際に担当者に見られる7つのポイントを把握しておくと、査定額をアップさせられる可能性があります。
不動産の立地などの基本的な情報や、所有者のみが知っているアピールポイントをしっかりと知っておくことが大切です。貴重な不動産の価値を担当者に上手くアピールすることができれば、購入希望者にヒットする広告を打ち出すのにも役立ちます。
また、売却に失敗しないためにも、本記事でご紹介した損をしない5つのコツを参考に不動産会社を見極めるようにしてください。信頼のおける不動産会社と共に、大事な不動産を高値で売却するようにしましょう。
※「マイナビニュース不動産査定」は以下に記載されたリンク先からの情報をもとに、制作・編集しております。
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