リースバックとは、家を業者に売却し、その業者と賃貸契約を交わしてそのまま同じ家に住み続けることができる仕組みをいいます。
通常の売却と違いとても特殊な取引となるうえ、提供する業者によって条件もさまざまなため、リースバックを依頼する業者の選定に迷う人は多いでしょう。
そこで本記事では、数あるリースバック業者のなかから、多様化していくニーズに対応できるおすすめの6社を紹介します。

専門家の見解を交えながら業者比較のポイントやリースバックの基本知識なども徹底解説するので、適切な業者選びのためにぜひお役立てください。
・編集部おすすめのリースバック業者6選
・リースバック業者の比較ポイント
・リースバック業者選びで失敗しないためのコツ
・リースバックの仕組み・メリット・デメリット
・リースバックでよくあるトラブル事例
- リースバック業者に迷ったら「家まもルーノ」がおすすめ
- 最大10社で一括査定し、自宅を最高額で売れる
- やり取りはコンシェルジュ1人だけ!複数業者との連絡なし
- 要望を伝えるだけで最適な買い手が見つかる
※本記事は専門家監修のもと作成しています。監修者情報はこちら
【2023年最新】リースバック業者おすすめ6選比較
さっそく、おすすめしたい6社のリースバック業者を徹底比較していきます。

特に重要な比較ポイントは「対応エリア」「取扱い物件」「借家契約」です。最低限、この3つの条件を満たせる業者を選定しましょう。
注)
1.敷金・礼金・仲介手数料・賃貸更新料など
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支店が近くにあるなど賃貸管理が充実している会社から選定すると迷わずに選べるでしょう。
一建設「リースバックプラス」:業界初!再購入価格が安くなるシステム
※画像引用元:「リースバックプラス」公式サイト
基本情報 | |
会社名 | 一建設株式会社 |
本社所在地 | 東京都豊島区南池袋2-25-5 藤久ビル東5号館 |
設立 | 1967年2月13日 |
資本金 | 3,298,500,000円 |
営業エリア | 全国(一部エリアを除く) |
URL | https://leaseback.hajime-kensetsu.co.jp/ |
一建設株式会社のリースバックプラスは、「標準プラン」「定期プラン」の2タイプからの選択制となります。
「標準プラン」では、業界初となる再購入価格が安くなるシステムを導入しています。
通常、再購入価格は売却金額の1.1〜1.2倍となるのが一般的ですが、本プランでは賃貸期間中に建物価値が減少することをかんがみ、売却時よりも安く再購入ができる内容となっています。
「定期プラン」では最大1年間賃料が0円になるという点も魅力です。
2つのプランの違いをまとめました。
標準プラン |
定期プラン |
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|
また、2つのプランでは共通して以下のサービスも用意しています。
- 契約3年目以降に一建設の販売する新築戸建てへ住み替え可能
- 退去後に一建設が物件を売却して得た利益の一部をキャッシュバック
- 敷金・礼金・仲介手数料・更新料が無料
「リースバックプラス」を利用した人の口コミ

決めた理由は、敷金などの諸費用不要、定期プランは1年目の賃料0円など費用面のメリットがあり、そのうえセコムのホームセキュリティや水周りのトラブルなど日常生活の困り事に24時間365日駆けつけてくれるといったサポートサービスが充実していたためです。
会社が分譲住宅販売戸数日本一の飯田グループホールディングスのグループ企業という点や、買取金額、営業の方の誠実さも決め手となりました。
見積もりをお願いしたら、レスポンスよく対応してくれ、説明も丁寧で助かりました。
(東京都板橋区/区分マンション/60代/一人暮らし)

あと5年程、今の自宅で生活できればと考えていたので、定期プラン5年を選択しました。
最初の1年が賃料無料になり、総合的に見るとリースバックプラスが買取金額、設定賃料、支払い賃料などで一番良かったので選びました。
支払いシミュレーションや、5年間での支払い総額も書面とともに丁寧に説明され、安心しました。
(大阪府河内長野市/戸建て/60代/2人暮らし)
引用:引用:事例紹介|リ-スバックプラス 一建設
「リースバックプラス」はこんな人におすすめ
- 将来家を買い戻すときの資金確保ができるか不安
- 賃貸期間中や契約終了後も手厚いサポートを受けたい
- できるだけ賃料を安く抑えたい
And do(旧ハウスドゥ)「ハウス・リースバック」:ネットワークの広さは業界最大級!
※画像引用元:「ハウス・リースバック」公式サイト
基本情報 | |
会社名 | 株式会社And Doホールディングス |
本社所在地 | 東京都千代田区丸の内1丁目8番1号 丸の内トラストタワーN館17F |
設立 | 2009年1月(創業1991年) |
資本金 | 33億7,433万円(2021年6月時点) |
営業エリア | 全国 |
URL | https://www.housedo.co.jp/leaseback/ |
\無料相談24時間受付中!/
ハウス・リースバック
公式サイト
株式会社And Doホールディングスは、業界のパイオニアとして2013年より「ハウス・リースバック」の提供を開始し、利用者の意見を取り入れながらサービスを進化させています。
全国693店舗*のネットワークを駆使し、早期の資金化が可能な点や、賃貸期間や再購入するまでの期間の制限がないため柔軟な契約ができる点が大きな魅力です。
また、24時間対応の無料相談窓口(TEL:0120-350-340)が設けられ、シニア世代向けに「おてつだい訪問サービス」や「安心コールサービス」など、契約後のサポートが充実している点もメリット。
2019年の自社満足度調査では、97.6%以上の顧客満足度を獲得しています。
*オープン準備中含む。2021年11月末時点
「ハウス・リースバック」はこんな人におすすめ
- 早急に資金が必要
- 賃貸借期間を設けず今の家に住み続けたい
- いつになるか分からないが将来的に再購入したい
\無料相談24時間受付中!/
ハウス・リースバック
公式サイト
※画像引用元:「セゾンのリースバック」公式サイト
基本情報 | |
会社名 | 株式会社セゾンファンデックス |
本社所在地 | 東京都豊島区東池袋三丁目1番1号 サンシャイン60 37階 |
設立 | 1984年2月1日 |
資本金 | 45億9万8,000円 |
営業エリア | 全国 |
URL | https://www.fundex.co.jp/kojin/product/leaseback/index.html?PHPSESSID=6kk1ta45jmt02t8srd90pm1hv3 |
株式会社セゾンファンデックスの大きな強みは、大手ファイナンスであるクレディセゾンのグループ会社ということもあり、融資事業での実績はさることながら、利用者のニーズに幅広く対応できる豊富なノウハウも備えています。
費用負担なしの選べる特典として、「セコムのホームセキュリティ」「アルソックのみまもりサポート」「象印のみまもりほっとライン」「くらしのセゾンハウスクリーニング」「ホームネットのハローライト」のいずれかが受けられます。
契約者限定の会員優待や駆け付けサービスなどもあり、不用品買取や家財整理の相談、介護サービスなど、将来にわたり活用できるサービスを優待価格で利用できる点は大きな魅力でしょう。
「セゾンのリースバック」はこんな人におすすめ
- 「付帯サービスも充実している業者を選びたい」
- 「大手融資会社の安心できるサポートを受けたい」
SBIスマイル「ずっと住まいる」:最短1週間で現金化できる資金力に強み!
※画像引用元:「ずっと住まいる」公式サイト
基本情報 | |
会社名 | SBIスマイル株式会社 |
本社所在地 | 東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル22階 |
設立 | 2012年 |
資本金 | 9,500万円 |
営業エリア | 市街化調整区域以外の主要都市 |
URL | https://www.sbismile.co.jp/ |
SBIスマイル株式会社は、金融・IT事業の大手であるSBIホールディングスのグループ会社として、不動産事業をおこなう東証プライム上場企業です。
「ずっと住まいる」ではSBIグループの資金力・家賃変動なし・一級建築士による建物検査・透明性を追求した費用体系という4つの安心・安全を提供しており、買取金額の一括払いや諸費用の無料化、家賃変動がないことによる将来への不安解消ができる点は大きな魅力です。
仮査定から決済まで経験豊富な専属担当者が担うため、余計な手続きを省き、最短1週間で資金化を目指せる迅速さも強みです。
「ずっと住まいる」はこんな人におすすめ
- 「建物の維持や賃料のランニングコストに振り回されたくない」
- 「早急に現金化したい・一括でほしい」
ミライエ「en満ライフ」:地域密着で利用者に寄り添った柔軟な提案力!
※画像引用元:「en満ライフ」公式サイト
基本情報 | |
会社名 | 株式会社 ミライエ |
本社所在地 | 東京都台東区東上野1-13-2 成田第二ビル6階 |
営業エリア | 全国 |
URL | https://www.enman-life.com/ |
株式会社ミライエは、「人と人との繋がりを未来へ繋げよう」というポリシーをもとにした、地域に密着した質の高いサービスを提供しています。
他社で見られる様々な”制限”をなくし、自由度の高いリースバックを可能にしました。
具体的には、物件の種類・買取資金の使い用途・年齢・対象地域・本人所得・物件に住む人、さらに個人・法人の垣根なく利用できます。
特に、老後の生活費や介護費用に困っているため利用したユーザーから高評価を得ています。
売却で取得した現金は自由に使い用途を決められるので、介護施設の入所費用に充てたり、年金では賄いきれない生活費に充てることができます。
「en満ライフ」はこんな人におすすめ
- 「老後の経済状況に不安を抱えている」
- 「年齢やエリア、不動産種類などの制限で他社では受け入れ不可だった」
インテリックス「あんばい」:創業27年、実績ノウハウは業界屈指!
※画像引用元:「あんばい」公式サイト
基本情報 | |
会社名 | 株式会社インテリックス |
本社所在地 | 東京都渋谷区渋谷2-12-19 東建インターナショナルビル11F |
設立 | 1995年7月17日 |
資本金 | 22億5,300万円 |
営業エリア | 北海道・仙台・東京・横浜・名古屋・大阪・広島・博多支店の近郊 |
URL | https://www.intellex.co.jp/leaseback/ |
株式会社インテリックスの提供するリースバックサービス「あんばい」は、賃貸契約は定期2年となっていますが、再契約の回数制限はないため、家賃滞納や未払いなどなければずっと住み続けることが可能です。
賃貸契約に際し保証会社と契約することで、保証人や連帯保証人が不要となることもメリットです。
インテリックスはもともと中古マンションの再生流通事業をおこなってきた会社で、年間販売戸数は創業当初から累計21,000戸を超えました。
リノベーションという一つの大きな不動産事業で培った住宅のノウハウを存分に生かし、個人だけでなく法人向けのリースバックにも対応しています。
「あんばい」はこんな人におすすめ
- 買い戻しか退去するかまだ迷っている」
- 「自宅兼店舗やビルなど特殊物件のリースバックを検討中」
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最も重要なのは、賃貸契約終了後の条件です。担当者としっかり相談して決めましょう。
リースバック業者の7つの比較ポイント
7つのリースバック業者と業者比較サイトを紹介してきましたが、一番大切なのは自分がどの条件を優先すべきかです。
この章では、業者比較の目安となる7つのポイントを解説します。

一般的に優先される重要な点から順番に取り上げるので、自分ならばどれを重要視したいかを見極める材料として参考にしてみてください。
ポイント①:査定額の算出方法
売却後に家賃が発生することを考えると、より高い金額で売却でき、安い家賃で住み続けられると最もベストな結果といえます。
しかし現状では、リースバック業者の査定基準に大きな違いはありません。
通常の不動産売買と違い、買取後の使い道(売主に貸すこと)が決まっているため、買い取る側が自由に売買できないという制限を加味して価格を算出するからです。
以下は、多くの業者で使われている一般的な買取価格の算出方法です。
掛けられる率はそれぞれのリースバック業者によって異なります。
大手の場合、リスク回避のため掛けられるパーセンテージは低くなる傾向にありますが、中小企業は顧客を増やすことを目的に高いパーセンテージで算出してくれる可能性もあります。

業者を比較する際は、まず買取査定額がどのように算出されているのか、提示された査定額の内訳を確認するようにしましょう。
ポイント②:得意な地域
リースバックでは、周辺の賃料相場もチェックしながら家の査定をされるため、ある程度その地域に根ざした情報網や土地勘がなくては適切な査定ができません。
全国展開している大手業者であっても、転勤や入れ替わりが頻繁におこなわれるなどで、査定をおこなう担当者がその地域に疎いという可能性もあります。
地方エリアの場合は特に、そのエリアを得意としている地域密着型の業者を見つけることが大きなポイントです。業者のホームページなどで過去の取引実績をチェックすることで、主な対応地域を確認することができます。
ポイント③:家賃
リースバック業者の主な利益は賃料です。そのため、相場よりも高い期待利回りを設定した家賃が発生します。この期待利回りを考慮して、できるだけ安い家賃設定をしてくれる会社を選ぶとよいでしょう。
ただ、一般的に家賃と売却金額は比例するため、家賃の安さにこだわりすぎると査定額も下がってしまう可能性がある点には注意しましょう。
ポイント④:何年住めるか
リースバック業者の多くは、定期借家契約という契約方法を展開しています。
業者により年数は異なりますが、2~3年ほどの一定期間が賃貸期間となり、その期間が満了になれば契約終了となる仕組みです。
期間満了後は、更新してさらに一定期間を賃貸で過ごすか、退去するか、条件によっては買い戻しを選択できるので、そのタイミングを事前に決めている人は定期借家契約の賃貸期間が希望に合う業者にするとよいでしょう。
将来の引っ越しや買い戻しの時期が読めない場合は、普通借家契約という方法を提供している業者を選びましょう。
普通借家契約とは、正当な退去理由でない限り強制的に退去させられることはないという内容のものです。
ポイント⑤:諸費用
リースバックにかかる諸費用に注目して比較検討することも大切です。
一般的に、リースバックには以下の費用がかかる可能性があります。
売買に必要な費用 | 賃貸にかかる費用 |
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なかには、契約事務手続きの手数料を無料としていたり、逆に手数料のみで数十万としていたりと、業者によって発生する費用も様々です。
諸費用の安さをアピールしている業者をピックアップすることで、出費を抑えて契約することも可能になるでしょう。
ポイント⑥:買い戻し金額
買い戻し金額の設定基準も業者によって異なります。
一般に、買い戻しの価格は売却価格の1.1~1.3倍となる傾向にあり、売却時よりも高くなります。
少しでも売却金額に近い金額で買い戻しをおこないたい場合は、契約締結前にこまかな条件を話し合い、取り決めた内容がきちんと契約書に記載されているかも確認しましょう。
買い戻し時に契約時と違う説明をされたというトラブルは非常に多いです。
口約束だけで契約書への条件明記をうやむやにしてしまう業者ならば、契約は見送ったほうが賢明です。
ポイント⑦:企業の実績や資金力
業者の信頼度を測るポイントとして、これまでの取引実績や資金力にも注目しましょう。
特に、売買代金の一部を預け入れる場合には企業としての信用度が重要にです。
企業の経営悪化や倒産などで預け入れ金が回収できないという可能性も考えられます。
リースバックに限定せずさまざまな事業で成功している大手グループや、中小でも株式上場企業ならば、資金力に安定性もあるため決済までスムーズに取引することができるでしょう。
リースバック業者選びで失敗しないためのコツ
新規参入を狙う
リースバックは比較的新しい不動産の売却方法ですが、高齢化や少子化によるニーズの高まりは顕著で、近年多くの企業がリースバック業界に参入してきています。
新規参入企業は、古参企業との差別化を図るため、より利用者にとってお得になるサービスを提供している場合があるため、積極的に利用を検討しましょう。
一建設のリースバックプラスで紹介した「買い取り時に新築を購入できる」サービスや、「買い戻し額が安くなる」仕組みなどがその良い例です。
ライフプランに合わせてデメリットも説明してもらう
業者の担当者と対応する際は、リースバックをすることで将来的にどのようなメリットがあり、逆にどのような不利益を被る可能性があるかまで詳しく説明してもらいましょう。
利用者の目的や人生計画は様々です。利用者の悩みに寄り添い、リスクも踏まえたうえでライフプランに合わせた提案をしてくれる業者であれば、誠実な業者であるといえます。
複数社に査定依頼して比較する
不動産売買の基本として、1社だけではなく複数社に依頼して相見積もりをとることが重要です。他社と比較することで、その業者が適正な査定をおこなっているかを判断しやすいからです。
複数の査定結果を受け取ったら、買い取り価格だけに注目せず、家賃設定・諸費用など確認するようにしましょう。買い取り価格から今後かかる費用を差し引くことで、トータルでお得な業者を見極めることができます。
複数社に査定依頼する際は、リースバック一括査定サイト「家まもルーノ」が便利です。
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買取価格は業者によって異なるため、必ず複数社へ相見積もりを取り、より条件にマッチする最適な業者を厳選することが大切です。
リースバックの仕組み・メリット・デメリット
リースバックの仕組み
リースバックとは、自身の居住する家を業者へ売却し、その家のオーナーとなった業者へ家賃を支払いながら同じ家に住み続けられる売却方法です。
すぐにでもまとまった資金が必要といったケースや、住宅以外のローン返済が滞ってしまった場合などに主に利用されています。
必要な現金が即時に手に入るうえ、今ある住環境を変えなくても良い魅力的な方法なのです。
リースバックの手続きの流れ
将来的に買い戻しをする場合のリースバックの流れは以下の通りです。
- リースバック業者へ査定申し込み
- 物件を調査して買い取り価格の提示
- リースバック業者と売買契約・賃貸借契約を結ぶ
- 売却金額の受け取りと家賃支払いの開始
- 賃貸借契約期間満了(条件によっては買い戻し)
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条件は売却と賃借という2つの契約の交渉次第で決まります。専門家に相談しながら進めるなども1つの手です。
売買成立後は、所有権をリースバック業者へと移転する登記手続きをおこないます。
抵当権が設定されている場合には、この時点で抹消の手続きも併せて必要になります。
賃貸期間満了後は、条件によって買い戻しがおこなわれます。買い戻し価格は売却時の説明通りとなっているかをよく確認しましょう。
リースバックのメリット・デメリット
リースバックのメリット
まとまった資金をすぐに得られる
リースバックをする大きなメリットは、まとまった資金をすぐに得られるということでしょう。例えば、以下の費用を捻出する助けになります。
- 住宅ローン以外の借金返済
- 子どもの進学・留学費用
- 病気の治療費
- 老後の生活費
これらすべては、まとまった資金を得られなければ解決できない経済的問題です。リースバックは買い主を探す手間が省けるため、数日もあれば確実に売却金額を受け取ることができるため、まとまった資金が必要になったときにおおいに役立ちます。
売却しても住み続けられる
売却後も住み続けられると、引っ越し費用がかからないばかりか、住み慣れた家を離れなければならないという精神的ストレスも解消できます。特に近隣に親族が住んでいたり、親しくしている人がいたりするケースでは、売却したことを知られたくないと考える人も多いもの。
売却後も住み続けられるリースバックで、金融機関に頼ることなく必要な資金を取得し、人知れず負債を帳消しにしたいと感じている人には大きなメリットといえます。
固定資産税などを支払う必要がなくなる
リースバックをおこなうと、その不動産の所有権がリースバック業者へと移転されます。
その結果、所有者であった間に毎年かさんでいた固定資産税などの家の維持費の支払いに追われることはありません。
また、一般的に賃貸契約であれば、設備の維持費や修繕費まで業者(賃貸人)負担となるため、家の維持管理費用を節約するという観点からも、リースバックを利用して得られるメリットは大きいといえるのです。
逆に、「設備維持費や修繕費は業者が負担します」と謳い、本来賃貸人が負担する義務がある費用をサービスのように営業してくる悪質な業者もあるため注意しましょう。
ただし、賃貸住宅居住者として火災保険の負担、及び、賃借人が過失や家財破損などしてしまった場合は賠償責任の負担は発生します。
リースバックのデメリット
売却価格が相場よりも安くなる
通常の不動産売買をおこなうときは、買い主のニーズを考えて売却金額を算出します。
その点、リースバックは買い主を探すわけではないため、相場よりも低い金額で買い取られる可能性が高いといえるでしょう。
しかし、買い取り価格が安いからといって、損するばかりではありません。買い取り価格が安ければ、その後支払う必要のある家賃が安くなることも期待できます。
総合的に見て、お得かどうかという視点で考えるように心がけましょう。
普通の賃貸物件よりも家賃が高い
リースバックされる物件の借り手は契約者に限られます。
そのため、通常の賃貸物件の家賃に比べて家賃設定は高くなりがちです。
以下は、多くの業者で用いられている家賃の算出方法です。
掛けられるパーセンテージは各リースバック業者によって異なります。
家賃を少しでも安く収めたいときには、このパーセンテージを低く設定してくれる業者を選ぶようにしましょう。
また、契約者のみが借り手となるという状況を逆手にとって、家賃の価格交渉をすることもできます。
ランニングコストを抑えるために、リースバックの業者選びや上手な価格交渉で、少しでもデメリットを解消しましょう。
賃貸契約を更新できないリスクがある
通常の賃貸住宅と異なり、リースバックは契約種類によっては契約更新ができない場合があります。
自身の経済状況に応じた判断ができず、契約が終了すれば強制的に退去となってしまうのは大きなデメリットでしょう。
一般のリースバック業者では、契約更新できない「定期賃貸契約」で契約期間を限定しているところが多いため、継続してその家に住み続けたい場合や将来買い戻しを希望する場合は注意が必要です。
住み続けたい場合には「普通賃貸契約」ができる業者や、自身で契約期間を設定できるプランを用意している業者を探しましょう。
また、買い戻しを希望していても契約満了時に十分な資金がなければそもそも買い戻しもできないまま退去させられることとなります。
賃貸契約期間中の貯蓄は必須と言えるでしょう。
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賃貸借契約終了後の条件が最も重要です。目先の条件にとらわれず、実現可能な選択肢を取りましょう。


リースバックで後悔!トラブル事例を紹介
相場よりも安く買い取られてしまった
リースバックはもともと通常の仲介売却(買主を見つけて売却)よりも買取価格は安くなります。
それは、仲介ならば得られる仲介手数料による利益がないことや、買い取った後もその不動産を自由に扱うことができない業者側の負担があるからです。
しかし、そのような事情を利用して極端に低い値で買い取ろうとする悪質な業者もあります。
業者へ査定依頼する際は、1社だけでなく何社か比較したり、事前に周辺地域の不動産相場をチェックしたりして自身でも比較材料を準備しておくことが大切です。

あまりにも相場より安く売却すると、得られる資金が減って損をするだけでなく、低廉譲渡(※)とみなされ贈与税が発生する恐れもあるため注意しましょう。
注)
1.低廉譲渡…市場価格よりも著しく低い金額で資産を譲渡すること。贈与税を免れるために親族間などの売買取引で発生するケースが多い。
買い戻しを希望していたのに売却されてしまった
将来買い戻しをするためにリースバックを利用したのに、知らぬ間に転売されていた、買い戻し自体を業者に拒否された、などのトラブルも少なくありません。
いずれ不動産の買い戻しを予定している場合は、口約束などではなく必ず書面で契約を交わすことはもちろん、契約書の買い戻しに関する記述内容を入念にチェックしましょう。

例えば、業者の判断で第三者に売却することができる期間や、買い戻しの際の金額設定はいつまで有効なのかなども重要です。
契約時に提示されていた額よりも高い金額を買い戻し時に請求される恐れもあるからです。
なお、買い戻し額は業者の手数料・諸費用などを加えて算出するため、売却時よりも1〜3割高くなるのが一般的です。
買い戻しが可能な期間内に資金が用意できなかった場合は強制退去となる可能性があるため注意しましょう。
賃貸契約中に家賃が高騰した
リースバックでは賃貸中の家賃は周辺相場よりもやや高めに設定されることが一般的です。
業者が不動産を買い取った金額分を回収して、継続的に収益を上げるためです。
しかし、投資がうまくいかなければ家賃を上げる、または運用自体の取りやめを判断される場合があります。
そうなれば、契約書に「家賃の高騰はしない」と記載されていても、契約更新の際に値上げを通知される可能性があります。
また業者が運用を取りやめて不動産を売却したいと考えた場合は、居住者がいるままでは売ることができないため、賃料を上げて居住者に退去を検討させる方法を取る場合があります。
できるだけ長く住み続けたいと考えるならば、契約更新の制限や家賃変動に関する条件をしっかりとチェックしておきましょう。
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将来にわたっての賃貸契約や買い戻し条件など、業者との高度な交渉術が求められますので、不動産コンサルタントなどの専門家に相談しながら取引を進めていくのもおすすめです。
リースバックでよくあるQ&A
人気のリースバック業者のランキングは?
リースバック業者のなかでも超大手で、多くの実績を誇る人気の3社をランキングしました。
ランキングは、月間のサービス検索需要や運営年数などを参考にしています。
人気No.1 | 人気No.2 | 人気No.3 |
一建設株式会社 「リースバックプラス」 |
穴吹興産株式会社 「あなぶきのリースバック」 |
株式会社And Doホールディングス 「ハウス・リースバック」 |
月間18,100人以上が検索! | 月間8,100人以上が検索! | 月間5,400人以上が検索! |
1967年設立 | 1964年設立 | 1991年創業 |
戸建て・マンションでリースバックするならどこがいい?
戸建てのリースバックならば、本記事でも紹介した一建設株式会社の「リースバックプラス」や株式会社And Doホールディングスの「ハウスリースバック」、セゾンファンデックスの「セゾンのリースバック」が大手で実績も豊富でおすすめです。
マンションならばマンションに特化してリースバック事業を展開する、穴吹興産の「あなぶきのリースバック」、スター・マイカの「マンションリースバック」が特におすすめ業者です。
査定依頼したら必ず契約しなくてはいけないの?
査定依頼は申し込みではないため、査定してもらったからといってその業者と必ず契約しなくてはならないということはありません。
不動産の仲介売却と同様、机上・訪問査定のどちらの方法も業者にとっては「営業」の一環です。
提示された査定額や賃貸条件など吟味し、納得がいく場合のみ契約を交わしましょう。
「リースバックはやばい」と聞いたけど本当?
リースバックは特殊な売却方法のため、専門知識を持たない人にとっては難易度の高い取引となります。
利用者が内容をよく理解していないことをいいことに業者が自社に優位な条件をつけて契約を進め、結果的に利用者が泣きを見るケースは少なくありません。
先述したトラブル事例のようなケースは非常に多く、「リースバックはやばい」という声もネット上でよく見られます。
リースバックには多くのメリットがある一方でデメリットも存在します。
リースバックで後悔しないためには、契約内容にしっかり目を通し、業者任せにしないで取引を進めることが大切です。
事業用の不動産でもリースバックできるの?
業者により条件が異なる場合がありますが、事業用の不動産でもリースバックが可能なサービスは多数あります。
店舗や工場など事業用として所有している不動産を業者が買取り、資金化したうえで所有者はそのまま事業を継続することができます。賃貸契約を交わすので毎月家賃の支払いが発生しますが、定期借地などと違って将来買い戻しができる点がリースバックの大きなメリットでしょう。
リバースモーゲージとの違いは?
リースバックと混同されやすいサービスとしてリバースモーゲージがありますが、大きな違いは「所有権」と「取引相手」です。
リースバックは家を業者に売却するため、居住者は所有権を失うことになりますが、リバースモーゲージは家を担保に住み続けるサービスのため、所有権はそのまま居住者のものであり続けます。
またリースバックの場合、取引相手が不動産会社やリースバック業者となりますが、リバースモーゲージは銀行などの金融機関が相手となります。
不動産を担保に融資を受けながら住み、所有者が死亡したら金融機関がその不動産を買い取ることで借入金が完済されるという仕組みがリバースモーゲージの特徴です。
まとめ
リースバックとは、家を売却しても同じ家に住み続けることができる特殊な売却方法です。
利用者に特別な事情があるケースが多いため、業者が有利な条件をつけやすく、よく調べずに業者を決めてしまうと後悔してしまう可能性があります。
リースバックを検討する際は必ず複数の業者を比較検討しましょう。
査定額だけでなく、賃貸条件、買い戻し可否、手続きに関する諸費用なども重要な比較ポイントです。
本記事で紹介した業者情報を参考にしたり、リースバック一括査定サイトなどを活用したりして、メリットだけでなくデメリットまでしっかりと説明してくれるリースバック業者を選びましょう。
監修者情報