2026年に入り、AIブームに伴うメモリ不足や円安の影響もあり、スマートフォンの価格が上昇しています。そのため新品ではなく中古のスマートフォンを購入する人が増えているといいます。とはいえ中古品は本体の傷の程度やバッテリーの持ちなどを心配する人も多いでしょう。ニューズドテックは新品よりも安く、中古品に対する不安を軽減した再生スマートフォン「Newsed Phone(ニューズドフォン)」を販売しています。2026年10月20日には、独自のコーティングや購入後の交換サービスを組み合わせた「Newsed Phone+」の一般販売も開始しました。

  • ニューズドテックのNewsed Phone

    ニューズドテックのNewsed Phone

中古スマートフォンは最近でこそ話題になっているものの、日本ではまだそれほど一般的な存在ではないかもしれません。一方で海外に行けば、繁華街には結構な割合で中古スマートフォンを販売する店をみかけるものです。たとえばヨーロッパの状況は、ハイテク製品の下取りと再生を専門とする欧州企業Recommerceが2026年3月に発表した調査によると、消費者の現在利用しているスマートフォンが中古である割合はヨーロッパ10数カ国の平均で18%でした。

  • ヨーロッパの繁華街では中古スマートフォンショップを多く見かける(ベルリン)

    ヨーロッパの繁華街では中古スマートフォンショップを多く見かける(ベルリン)

日本でも中古スマートフォンの利用者数は増えていますが、MM総研の発表によると、2025年度の日本国内の中古スマートフォンを販売台数で見てみると、前年度比12.4%増の360.7万台となり、7年連続で過去最高を更新しました。新品の出荷台数と中古の販売台数を合算した中古比率は10.3%で、2029年度には15%を超えると予測されています。

とはいえ、中古スマートフォンに対して、さまざまな懸念を抱く消費者が多いのも前述した通りです。MM総研が2025年8月に発表した「中古スマートフォンの購入意向調査」によると、中古スマートフォンを購入したくない理由で最も多かったのは「バッテリーの状態が気になる」で、60.9%でした。また、中古品を購入したくないと回答した人が購入を検討する条件としても、バッテリーの状態が良いことを挙げた人が最多でした。

こうした不安に対応するのが、ニューズドテックが2025年1月から展開している「Newsed Phone」です。中古スマートフォンのバッテリーを新品に交換することで、購入時に気になるバッテリーの劣化への不安を軽減。さらに画面だけでなく本体全体に傷や汚れの付着を抑える特殊な「ハルトコーティング」を施しています。そして2026年10月20日からバッテリー劣化時の端末交換サービスを備えた「Newsed Phone+」を一般向けに発売しました。どのようなサービスなのか、同社を訪問し、取材しました。

  • Newsed PhoneをアップデートさせたNewsed Phone+も販売開始

    Newsed PhoneをアップデートさせたNewsed Phone+も販売開始

Newsed Phone+には、バッテリー交換とハルトコーティングの施工証明書が全品に付属します。購入者が整備・施工内容を確認できるようになっているわけです。ニューズドテックは、中古スマートフォンの仕入れから検品、バッテリー交換、商品化、販売までをすべて自社内で行い、再生スマートフォンの品質を見える形で提供しています。

  • ニューズドテック本社で、同社セールス事業本部EC事業部の石川凛子氏に説明を受けた

    ニューズドテック本社で、同社セールス事業本部EC事業部の石川凛子氏に説明を受けた

さらに購入した端末が所定の条件を満たしていれば、新品バッテリーを搭載した別の端末に交換するサービスも提供します。このサービスはOSアップデートの提供期間中であれば、1回5,000円で繰り返し利用できるとのことです。利用にあたっては、専用アプリ「スマホカルテ」で端末の機能や外観を確認し、交換条件を満たしている必要があります。交換品が先に発送されるため、データ移行を済ませてから、それまで使っていた端末を返送できます。

  • 5,000円で交換サービスを受けられる点も大きな魅力だ

    5,000円で交換サービスを受けられる点も大きな魅力だ

なおNewsed Phone+の外観状態は、P(プレミアム)、A(美品)、B(良品)、C(傷多め)の4つのランクに分けられています。現在は楽天と自社サイトで販売されており、状態を選んで購入できます。参考までに、iPhone 15のAランク・128GBモデルは10万900円です(2026年10月21日時点)。

  • 傷の状態はP、A、B、Cに分かれている。写真はBランク

    傷の状態はP、A、B、Cに分かれている。写真はBランク

Newsed Phone+投入の狙いについて、同社の執行役員で、カスタマーバリュー本部 本部長兼デジタルコマース部 部長を務める松崎剛士氏に話を伺いました。Newsed Phoneは、価格が高い新品と、品質に不安が残る中古品の間に、新たな選択肢をつくるものだといいます。施工証明書で整備内容を明示し、購入時の品質に対する不安を軽減するとともに、Newsed Phone+の提供によって、購入後のバッテリー劣化にも対応します。

同社が目指すのは、バッテリーの劣化だけを理由に、性能やOSサポートに余裕のある端末が使われなくなる状況を変えることです。購入時だけでなく、端末を使い続ける過程も支えることで、その価値を最後まで引き出します。こうした取り組みを通じて、再生スマートフォンを新品や中古に並ぶ身近な購入候補として定着させたい考えです。

  • Newsed Phone+投入の狙いを松崎剛士執行役員に聞いた

    Newsed Phone+投入の狙いを松崎剛士執行役員に聞いた

スマートフォンの購入負担を抑える方法として、通信キャリアの2年後の返却を前提とした購入プログラムも広く利用されています。一方、購入した端末を長く使い続けたい人にとって、Newsed Phone+は新たな選択肢になりそうです。新品よりも安価に購入できることに加え、中古品で気になるバッテリーの劣化にも対応し、所定の条件を満たせば1回5,000円で交換できるユニークなサービスです。現時点では取り扱い機種が限られていますが、今後のラインアップ拡充に期待したいところです。