Windowsでは、タスクバーにピン留めしたアプリケーションを「Windows」キーを使って起動することができる。起動、フォーカスの切り替え、新しいインスタンスの起動、管理者権限での起動、前回作業していたウィンドウへのフォーカスの切り替え、ジャンプリストのオープンなどが可能だ。覚えやすく効果の高いショートカットキーであり、Windowsを使っているなら練習して身に着けたい操作だ。

タスクバーからアプリケーションを起動するWindowsキーのショートカット

キー 操作内容
「Windows」+「数字」 タスクバーの該当位置にピン止めされているアプリケーションを開始、または、すでに起動している場合にはそのアプリケーションへフォーカスを切り替え
「Windows」+「Shift」+「数字」 タスクバーの該当位置にピン止めされているアプリケーションの新しいインスタンスを開始
「Windows」+「Shift」+「Ctrl」+「数字」 タスクバーの該当位置にピン止めされているアプリケーションの新しいインスタンスを開始(管理者権限)
「Windows」+「Ctrl」+「数字」 タスクバーの該当位置にピン止めされているアプリケーションの前回の作業中のウインドウへ切り替え
「Windows」+「Alt」+「数字」 タスクバーの該当位置にピン止めされているアプリケーションのジャンプリストを開く
  • タスクバーにピン留めされたアプリケーションと対応番号

    タスクバーにピン留めされたアプリケーションと対応番号

  • 「Windows」+「数字」 タスクバーの該当位置にピン止めされているアプリケーションを開始、または、すでに起動している場合にはそのアプリケーションへフォーカスを切り替え

    「Windows」+「数字」 タスクバーの該当位置にピン止めされているアプリケーションを開始、または、すでに起動している場合にはそのアプリケーションへフォーカスを切り替え

  • 「Windows」+「Shift」+「数字」 タスクバーの該当位置にピン止めされているアプリケーションの新しいインスタンスを開始

    「Windows」+「Shift」+「数字」 タスクバーの該当位置にピン止めされているアプリケーションの新しいインスタンスを開始

  • 「Windows」+「Shift」+「Ctrl」+「数字」 タスクバーの該当位置にピン止めされているアプリケーションの新しいインスタンスを開始(管理者権限)

    「Windows」+「Shift」+「Ctrl」+「数字」 タスクバーの該当位置にピン止めされているアプリケーションの新しいインスタンスを開始(管理者権限)

  • 「Windows」+「Ctrl」+「数字」 タスクバーの該当位置にピン止めされているアプリケーションの前回の作業中のウインドウへ切り替え

    「Windows」+「Ctrl」+「数字」 タスクバーの該当位置にピン止めされているアプリケーションの前回の作業中のウインドウへ切り替え

  • 「Windows」+「Alt」+「数字」 タスクバーの該当位置にピン止めされているアプリケーションのジャンプリストを開く

    「Windows」+「Alt」+「数字」 タスクバーの該当位置にピン止めされているアプリケーションのジャンプリストを開く

ちょこっとアドバイス

ファイルエクスプローラーと設定アプリケーションには、それぞれ「Windows」+「E」と「Windows」+「I」という専用のショートカットキーが用意されている。ファイルエクスプローラーはWindowsを使う上で欠かすことのできない必須アプリケーションであり、システムの挙動を変更する設定アプリケーションも重要度の高いアプリケーションだ。この2つのアプリケーションに起動用のショートカットキーが用意されているのは納得のいく話だ。

それ以外のアプリケーションはどうかといえば、重要なアプリケーションはユーザーや用途に依存してケースバイケースというのが実状だ。専用のショートカットキーをたくさん用意するのは難しいというのがリアルなところだ。

では、ファイルエクスプローラーと設定アプリケーション以外はショートカットキーからは起動することはできないのかといえば、そんなことはない。Windowsはタスクバーにピン留めされたアプリケーションをショートカットキーで起動する機能を提供しており、この機能を利用するのだ。

タスクバーにピン留めされたアプリケーションには、まず次のように左側から対応番号が割り当てられる。左から順番に1、2、3、4、5、6、7、8、9、0の番号だ。キーボードの数字の並びと同じである。

  • タスクバーにピン留めされたアプリケーションと対応番号

    タスクバーにピン留めされたアプリケーションと対応番号

  • キーボードの対応例(Happy Hacking Keyboard Professional JP Type-Sの場合)

    キーボードの対応例(Happy Hacking Keyboard Professional JP Type-Sの場合)

「Windows」キーと対応する番号を同時に押すことで、そのアプリケーションを起動することができる。例えば、上記の場合なら「Windows」+「1」でWindows Terminalが起動してくるし、「Windows」+「2」でMicrosoft Edgeが起動してくる。上記の場合を整理すると次のようになる。

キー 操作内容
「Windows」+「1」 Windows Terminalを開始、または、フォーカスを移す
「Windows」+「2」 Microsoft Edgeを開始、または、フォーカスを移す
「Windows」+「3」 メールアプリを開始、または、フォーカスを移す
「Windows」+「4」 Thunderbirdを開始、または、フォーカスを移す
「Windows」+「5」 Hyper-Vマネージャを開始、または、フォーカスを移す
「Windows」+「6」 LINEを開始、または、フォーカスを移す
「Windows」+「7」 Splashtopを開始、または、フォーカスを移す
「Windows」+「8」 Slackを開始、または、フォーカスを移す
「Windows」+「9」 Firefoxへフォーカスを移す
「Windows」+「0」 LINEへフォーカスを移す

どのアプリケーションが起動してくるかは、タスクバーにピン留めされているアプリケーションに依存する。よく使うアプリケーションほど左に登録しておくと、使いやすいと思う。どの番号が対応しているかがわかりやすいからだ。一番左なら1だし、その横なら2ということになる。

この「Windows」+「数字」は、修飾キーとして「Shift」「Ctrl」「Alt」を組み合わせると意味が変わるようになっている。修飾キーの効果だけをまとめると次のようになる。

修飾キー 内容
アプリケーションを起動、または、フォーカスを移す
「Shift」 新規インスタンス起動
「Shift」+「Ctrl」 新規インスタンス起動(管理者権限)
「Ctrl」 前回の作業ウィンドウへフォーカスを移す
「Alt」 ジャンプリストを開く

どのような使い方をしているかにもよるのだが、特に「Shift」と、「Shift」+「Ctrl」は覚えておくと便利だと思う。「Shift」で新規起動、「Shift」+「Ctrl」で管理者権限での新規起動だ。「Windows」キーだけの場合も新規起動は行うのだが、すでに対象となるアプリケーションが起動している場合は、フォーカスを移す処理になる。「Shift」キーは既存のアプリケーションが起動していようがしていまいが、新規アプリケーションを起動するという点が異なる。

なお、細かな挙動はアプリケーションごとに異なるので、結局は上記修飾キーの意味を把握しておき、よく使うアプリケーションで試してから、よく使う操作を体で覚えてしまうというのがよいと思う。

キー 操作内容
「Windows」+「数字」 タスクバーの該当位置にピン止めされているアプリケーションを開始、または、すでに起動している場合にはそのアプリケーションへフォーカスを切り替え
「Windows」+「Shift」+「数字」 タスクバーの該当位置にピン止めされているアプリケーションの新しいインスタンスを開始
「Windows」+「Shift」+「Ctrl」+「数字」 タスクバーの該当位置にピン止めされているアプリケーションの新しいインスタンスを開始(管理者権限)
「Windows」+「Ctrl」+「数字」 タスクバーの該当位置にピン止めされているアプリケーションの前回の作業中のウインドウへ切り替え
「Windows」+「Alt」+「数字」 タスクバーの該当位置にピン止めされているアプリケーションのジャンプリストを開く

タスクバーにピン留めしたアプリケーションのアイコンは、そのアプリケーションの状態を表している。次のような感じだ。

タスクバーのアイコン 意味
通常 アプリケーションは起動していない
選択されている アプリケーションは起動しており、アクティブフォーカスが当たっている
下線が1つある アプリケーションは1つ起動している
下線が2つある アプリケーションは2つ以上起動している

この状態がわかれば、押すべきキーが「Windows」キーだけなのか、「Shift」キーも指定すべきなのか、「Ctrl」を押すべきなのかがわかってくる。どのキーを覚えるべきかはその人の使い方によるためなんとも言えないのだが、よく使う操作のキーを覚えてしまおう。この部分の操作はWindowsを使いだした最初のうちに、繰り返しトライして素早く操作できるようにしておきたい。この部分の操作がスムーズにできると、アプリケーションの起動や切り替えで戸惑うことが少なくなり、作業全体がスムーズになりやすい。

Windowsは基本的にマウスやタッチパッドが操作できれば使えるようになっているが、作業効率を高めようと思ったらなくべくキーボードだけで済ませるようにするのがポイントだ。「Windows」キーによるアプリケーションの起動やフォーカスの移動は作業効率に関わってくる大切な操作であり、使っていないとか、あまり活用していない場合は、練習時間を作ってできるだけ考えなくても操作できるようにしてしまおう。

参考