Suicaの後継キャラクター一般投票が終了した。
候補は、リス、ウサギ、名状し難き生物+モグラの3案である。
どれがいいか以前に、まずは「どれもかわいくない」「交代させる必要があったのか」「ギーペンさんを返せ」という声が挙がっているが、それは想定内だ、ちなみにSuicaのペンギンをギーペンと呼んでいる奴はいない。
25年もマスコットを務めたキャラが交代するとなれば、最初は拒否反応を示されるのは当然である、むしろ「あいつは3年巻きの22年で良かった」などと言われる方が厳しい。
しかし「交代させる必要あったのか」と言われれば確かにない気もする。
龍が如くであれば「さすがに話の途中で『よくわかんねえ』的なことを言いながら殴りかかる桐生さんに主役をさせ続けるのは今のご時世厳しい」など、時代の流れ的な交代がやむなしの場合もあるが、ペンギンが令和の世に著しくコンプラ違反しているようには見えないし、依然人気もある。
「このIPビジネス全盛期にマスコットの権利者が3つに分かれているのは今風でないのでは」という意味では、時代の流れも関係しているような気もする。
もちろん変更理由は権利問題ではなく、JR東日本的には「Suica Renaissance」に合わせての切り替えということになっている。
しかし、Suicaのペンギンは、元々ペンギンを生み出したイラストレーター、JR東日本、そして電通が権利を持った状態であり、JR東日本の自由にできる存在ではない。
今であれば企業のマスコットキャラが「んほお~このペンギンたまんねえ~」と言いながら部屋に入ってきた電通社員の一声で決まるということはないのだが、25年前は大らかだったのだ。
そもそも、ペンギンは長年使うマスコットキャラではなくゲスト的な扱いだったとも言われている、それが思わぬ人気で25年愛されたのだから、電通の目も確かだったのだ。
キャラ的には問題がないが、扱いが少し難しいということで、JR東日本が何かの機にキャラも刷新しようと考えても不思議ではない。
新キャラの権利をJR東日本が全て握るかは今のところ定かではないようだ。しかし、JR東日本主導で選考委員会が設けられ、委員会が指名した若手クリエイターに原案を制作させたようである。
つまり、一般公募というわけではない、俺が考えた最強のペンギンの後釜が火を吹く道は最初から閉ざされていたということになる。
しかし、私も袋詰めされて200円で売られているタイプのクリエイターの端切れである、若手の部分は若干厳しいが芸人の世界基準で言えば40代もまだ若手だ。
そういうことをやっていると教えてくれれば、ドラフト時期に毎年「今年もドラフト指名なかった」という人がいるように「JR東日本から新キャラのオファーなかったわ」と「そんなんだから声がかからない」を一瞬で示すつまらないギャグが言えたのに、水臭い。
だが、現在のところ3案の制作者の名前は公表されていないようだ。
大谷翔平が結婚し、まだ妻が誰か明かされなかった時「実は翔平と結婚したの俺」と名乗りを上げる奴が続出したように「あの名状し難い奴は俺」と、Suica新キャラの親を名乗るなら今の内である。
どのキャラがお気に入り?
では、3キャラクターのうちどれがいいかと聞かれると「うちはSuica圏外なのでどれでもいい」というのが本音だが、やはり最初は3キャラの比較ではなく、ペンギンとの比較が起こってしまうため、厳正に選びたければ初見ではなく、15度見ぐらいした後に一番かわいいと思えるものを選んだ方がいいんじゃないかと思う。
私はまだペンギンとの比較中であり「なんでこいつら色がついているんだ?」というところから抜け出せていない。
今になってペンギンの黒と白のみで構成されたストイックな姿が偲ばれる。
思わず「あのペンギンもたまに色違いで赤とか紫とかになっていたのではないか」と調べてみたが、調べた限りカラーアイテムを持つことはあれど、ペンギンは基本的に白黒でありやはり完成されたデザインであったと思い知らされる。
しかし、25年つきあった奴の後任として今後25年ぐらいつきあいそうな奴を9月8日から23日の約半月の間に決めろというのも無理がある。
特にマスコットキャラは、時間経過による慣れと愛着が重要なのだ。
せんと君だって初登場時はかなりの阿鼻叫喚だったが、その後正式に奈良県のマスコットになり、現在も現役だ。
しかも時間経過とともに可愛く見えるようになったというわけでもなく「キモいまま愛される」を実現できるのがキャラクターの強いところだ。
現在は3キャラともかわいくないという声が少なくないが、通学や通勤など、苦楽から楽を抜いた時間を共にするうちに、愛着が芽生えていくことだろう。
