アヴネットは、2018年5月9日から11日にかけて、東京ビッグサイトにて開催されている「Japan IT Week 春 2018」内の「第7回 IoT/M2M展」において、Xilinxの16nmプロセス採用の車載グレード対応「Zynq UltraScale+ MPSoC」を活用した量産車での自動運転に向けたソリューションや、Maxim IntegratedのIoT向けセキュア半導体を用いたデモなどのほか、Zynq UltraScale+ MPSoCを搭載した96Boards「Ultra96」の実物を日本の公の場としては初めて公開している。

Ultra96は、Armアーキテクチャ向けのオープンソースソフトウェアの開発を専門とする非営利エンジニア組織「Linaro」の96Boards Consumer Edition仕様に対応した開発ボード。LPDDR4メモリ、802.11b/g/n Wi-Fi、Bluetooth 4.2 ClassicとLow Energy(BLE)、USB 3.0アップストリームとダウンストリーム、UARTs、JTAG、I2Cなどを備え、起動はPetaLinuxがプリインストールされたDelkin Devices Industrial 16GB MicroSDにて行う形式となっている。

  • Ultra96の実ボード
  • Ultra96の箱
  • 本邦初公開となるUltra96の実ボード

また、自動運転に向けたソリューションとしては、アヴネットとOKIアイディエスが共同で開発したZynq UltraScale+ MPSoC「ZU11」を2個搭載した自動運転開発ボード「UltraZ AD」などが紹介されている。同ボードを用いることで、自動運転に必要なさまざまなアプリケーションの開発などを手軽に行うことを可能としている。

  • 「UltraZ AD」の実ボード
  • 「Zynq UltraScale+ MPSoC」の評価ボード「ZCU102」を用いたデモ
  • 「UltraZ AD」の実ボードと、「Zynq UltraScale+ MPSoC」の評価ボード「ZCU102」とXylonのADAS/自動運転開発向けビデオデータロガー「logiRECORDER 3.0」などを用いたデモの様子

一方のMaximのソリューションは、主にIIoT向け暗号コントローラ「MAXQ1061」の紹介と、比較的安価で機器の認証を可能とする「ChipDNA技術」を搭載したセキュリティIC「DS28E38」の紹介。MAXQ1061は、コンピュータセキュリティの国際規格「コモンクライテリア」の評価保証レベル4(EAL4+)の要件を満たす暗号コントローラで、鍵の生成とストレージから、デジタル署名と暗号化(最大SSL/TLS/DTLSに対応)まで、さまざまなセキュリティニーズに対応する包括的な暗号ツールボックスを内蔵している。さらに、ホストプロセッサのセキュアブートにも対応している。

  • MAXQ1061を用いたデモの様子

    MAXQ1061を用いたデモの様子

加えて、DS28E38は、トランジスタの製造時のバラつき特性を利用した暗号化技術である「物理的複製防止機能(Physically Unclonable Function:PUF)」を搭載。同じ特性を再現できない、という特徴を活かすことで、クローンを複製して、成りすます、といったことを不可能としたほか、マイクロプローブやイオンビームを用いた物理的な攻撃の場合でも、そうした何らかの物理的な接触により電気的特性が変化してしまうことから、暗号鍵が盗まれる心配を取り除くことができるというものとなっている。

  • DS28E38を用いたデモの様子

    DS28E38を用いたデモの様子

なお、このほか同社ブースでは、パートナーとの成果をユーザー事例として紹介するコーナーも設けられており、スマートドライブが提供するクラウド車両管理「DriveOps」や、本郷飛行機の自律飛行型ドローン「Phenox2」などが展示されている。

  • 本郷飛行機の自律飛行型ドローン「Phenox2」
  • 本郷飛行機の自律飛行型ドローン「Phenox2」
  • 本郷飛行機の自律飛行型ドローン「Phenox2」