Windowsのファイルエクスプローラーはユーザーに最もよく使われる機能の一つであり、現在Microsoftが取り組んでいるWindows 11の品質向上で重点項目の一つとなっている。

Microsoftは8月17日、Windows Insiderの公式ブログで「Improving File Explorer & Context Menu: faster, simpler, and more customizable」を公開。Windows Insiderプログラムを通じたファイルエクスプローラーのこれまでの改善状況とともに、同プログラムで提供を開始した新しいコンテキストメニュー(右クリックメニュー)の変更点を紹介している。

基礎性能の向上と日常操作の改善

ファイルエクスプローラーでは、起動や操作の高速化、フリーズや遅延の削減など、性能と信頼性の改善が進められている。ファイルの閲覧や名前変更、フォルダー間の移動、複数ファイルの選択といった操作で発生する停止や画面の再読み込みにつながる原因を分析し、これまでに数十件の潜在的な要因を解消したという。

日常的な操作にも変更を加えた。バックグラウンドでファイル同期が実行されてもファイル名の変更が妨げられなくなり、大文字・小文字だけを変更したファイル名も即座に反映されるようになった。アドレスバーの入力対応が拡充され、引用符付きのパスやダブルバックスラッシュを含むパスにも対応した。

ホーム画面では、各セクションの展開・折りたたみ状態が記憶されるようになった。また、ファイルサイズの表示を、ファイル容量に応じてKB、MB、GBなど適切な単位を使い分ける方式に変更した。詳細ペインも再構成し、ファイルのプロパティを確認しやすくした。

右クリックメニューを整理、表示項目をカスタマイズ

新たな改善領域として、コンテキストメニューが見直される。MicrosoftはWindows 11で右クリックメニューを刷新したが、時間の経過とともに項目が増えて煩雑になり、動作も重くなったとしている。特に、アプリが独自の項目を追加すると、メニューを開くたびに追加処理が必要となり、表示速度に影響するという。

新デザインは上位階層の煩雑さを軽減し、よく使う操作へのアクセスを維持しながら、メニューを開くまでの時間を短縮する。

メニュー下部には新たにカスタマイズ項目が追加され、「設定」アプリの「個人用設定」に追加されるコンテキストメニュー設定画面へ直接移動できるようにする。

この設定で、ユーザーそれぞれのニーズに合わせたカスタマイズが可能になる。「送る」や「ショートカットの作成」といったWindows標準コマンドの表示・非表示を選べるほか、Windows 11の従来のメニューには含まれていなかった「印刷」を表示できる。アプリが追加する拡張機能についても、メインメニューとサブメニューのどちらに表示するかを選択でき、サブメニュー自体を非表示にすることも可能になる。

主要コマンドの配置についても、「切り取り」「コピー」「貼り付け」「名前の変更」「削除」「共有」を、アイコン列ではなく文字列としてメニュー内に並べられる。他にも、「プロパティ」を最下部へ移動する設定を選べるなど、Windows 10に近い操作感を再現する選択肢も用意している。