米Microsoftは6月9日、Windows 11 24H2および25H2を対象とした6月の累積更新プログラム「KB5094126」(OSビルド:26200.8655、26100.8655)の配信を開始した。月例のセキュリティ更新であると同時に、5月のプレビュー更新に含まれていた複数の機能改善も取り込まれている。

今回の更新で注目されているのが、操作時の応答性を高める「Low Latency Profile」である。Microsoftは更新情報でLow Latency Profileという名称は使用しておらず、「アプリの起動と、スタート メニュー、検索、アクション センターなどのコア シェル エクスペリエンスが高速化する」と説明している。

Low Latency Profileは、ユーザーがアプリを起動したり、スタートメニューや検索を開いたりする際など、特定の操作のタイミングでCPUの動作周波数を一時的に引き上げる仕組みである。長時間の処理性能を高める高性能モードではなく、操作直後の短い時間にCPUを素早く動かし、画面描画や応答に必要な処理を早く終わらせることで、体感上の待ち時間を減らす機能だ。

高性能なPCでは効果を体感しにくい場合がある一方、低価格帯や旧世代のPCでは、スタートメニューや検索を開く際のもたつきが軽減される可能性がある。Windows 11の新機能は段階的に有効化されることが多く、Low Latency Profileも端末ごとに提供時期が異なる可能性がある。現時点で、Windowsの設定画面にはLow Latency Profileのオン/オフを切り替える項目や、有効化状況を示す公式表示は用意されていない。

このほか、KB5094126では、Bluetooth LE Audio対応機器を使って1台のWindows 11 PCから2人が同じ音声を同時に聞けるオーディオ共有機能、複数のアプリケーションが同時にカメラのストリームにアクセスできるマルチアプリカメラ機能も段階的に提供される。

機能改善・強化としては、検索機能が強化され、最小2文字の入力でもローカルファイルを検索できるようになる。また、Windowsセットアップでは、初期設定時にユーザーフォルダ名を指定できるようになる。Microsoftアカウント名から自動生成されるフォルダ名を避けたいユーザーにとっては、実用的な変更である。

アクセシビリティ関連では、「拡大鏡」でスクリーンリーダー使用時の音声案内がより明確で一貫したものになり、許可された保護コンテンツの拡大にも対応する。

セキュリティ面では、Secure Boot証明書の更新に関する対応も含まれる。2011年に導入されたWindowsのオリジナルのセキュアブート証明書がライフサイクルの終了を迎え、2026年6月下旬から失効が始まる。KB5094126のWindows品質更新で追加のデバイス判定データが提供され、新しいセキュア ブート証明書を自動的に受信できるデバイスの範囲が広がる。