• Licence to Install

商用製品であるWindowsは、利用者が正しい方法で入手したWindowsを動作させる必要がある反面、不正な方法で入手したWindowsを検出する必要がある。このために使われるのが「ライセンス」技術だ。ソフトウェアでは、ライセンスは、法的には「使用許可」を意味するが、同時に、正しいライセンスならば、Windowsを正しく動作させるための仕組みでもある。

Windows 11では、プロダクトキーなどのライセンス情報を入力し、インターネットを使うなどして認証を得られた場合に、エディションに与えられた全機能を有効にする。認証が得られなくても、アプリの実行、Microsoftストアからのライセンスの購入、あるいはライセンス認証エラーに関するトラブルシューティングなどの操作ができるようになっている。現時点では、機能停止などは行われないが、壁紙の変更などの個人設定か不可能になり、Windows Updateが制限される場合がある。そのほか、デスクトップにライセンス認証が行われていない旨のメッセージが常に表示されるようになる。

ライセンスの認証は常に正しく行われるわけではなく、正しいライセンス情報を持っていてもエラーにより認証が行われない場合がある。未認証でも、機能を停止しない理由は、このエラーにある。ただ、過去に不正ライセンスで大量のPCが販売されたという事件もあり、ユーザーとしては不正であることを知らずに購入したことから、直ちに機能を止められないという背景もある。

Windows 11のライセンスには、大きく3つある(表01)。メーカーにライセンスされるOEM版、パッケージとして流通するリテール版、そして、企業などの法人に数量ディスカウントなどを伴い、直接販売されるボリュームライセンス版である。さらにOEM版、リテール版には、デジタルとパッケージの2つの流通方法がある。

  • ■表01

    ■表01

最近のプレインストールマシンでは、デジタルライセンスになっている。このデジタルライセンスのシステムは、OEM Activation 3.0(OA3.0)と呼ばれている。

OEMデジタルライセンスは、メーカーがPC製造時にライセンス情報を記録する。このデジタルライセンスは1台1台異なり、Microsoftが発行する。

OA3.0では、ハードウェア構成に応じて生成される「ハードウェアハッシュ」とそれぞれのPCに割り当てプロダクトキー、その他の情報を組み合わせてPC 1台ごとに「コンピュータ・ビルド・レポート」作成する。これは、Microsoftに送信され、のちにPCのライセンス認証(アクティベーション)のために利用される。似たような仕組みは、Microsoftストアで販売される、デジタルリテールパッケージでも使われる。

もう1つのOEM版は、完成品のPCではなく、主要なPC用パーツと同時に販売されるDSP(Direct System Partner)版である。こちらは、形式上はリテールパッケージ版と同じで、やはりMicrosoftからパッケージを購入する。ハードウェアとのセットで販売され通常のリテールパッケージより、Windows自体は安価に入手できる。

今回のタイトルネタは1989年の007映画「消されたライセンス」(Licence to kill。綴りはイギリス式)である。主役は、4代目ボンドとなるティモシー・ダルトン。残念ながら、ダルトンは同作を最後に二作目で降板することになった。というのも、次作で、Q以外のレギュラーメンバーが総入れ替えとなったからだ。メンバーの高齢化や、脚本家やデザイナーなどのスタッフも他界し、初期からの制作者も引退した。成功してロングセラーとなったフランチャイズにありがちな状況。ドラえもんやサザエさんの声優交代を思い出す。

こうした背景から、従来の路線から「若返り」が計られ大きく変化することになった。そういう意味では、初期の雰囲気を残した最後の作品といえる。ただし、本作は、イアン・フレミングが原作ではない。