米Googleは6月16日(現地時間)、Androidの最新版「Android 17」の正式版を公開し、対応するPixelデバイス向けにアップデート配信を開始した。
Android 17では、マルチタスク機能やエンターテインメント機能、セキュリティおよびプライバシー保護の強化が図られている。あわせて、Pixel向けの機能更新「6月のPixel Drop」も発表された。今回の更新では、Android 17の新機能である「バブル」や「スクリーンリアクション」を利用できるようになるほか、Gemini Omniによる動画作成・編集、Geminiアプリでの音楽生成機能などが追加される。また、「代わりに聞いてて」を日本でも利用できるようになる。
Android 17の主な追加要素一つが、任意のアプリをコンパクトなフローティングウィンドウとして表示できる新しいマルチタスクUI「バブル」である。アプリアイコンを長押ししてバブル化すると、そのアプリを他のアプリの上に重ねた状態で利用できる。
折りたたみデバイスなど大画面端末では、画面下部の専用のバブルバーにバブルを固定して、ワンタップで切り替えながら複数アプリの作業を進められる。Googleは活用例として、地図やメモを参照しながら別の作業を進める用途や、動画を見ながら関連情報を確認する使い方を紹介している。
「スクリーンリアクション」は、画面録画機能を拡張したクリエイター向けの機能である。クイック設定から画面録画を起動し、フロントカメラを有効にすると、画面上にセルフィー映像を重ねる形で同時に記録できる。これにより、別の録画アプリやグリーンスクリーン風の加工を使わずに、リアクション動画やチュートリアル動画を1回の収録で作成しやすくなる。
折りたたみ端末向けには、新しいゲームモード「Foldable gaming mode」が導入される。端末を開いた状態で、上半分にゲーム画面、下半分にゲームパッドを表示する50:50レイアウトでゲームをプレイできる。折りたたみ端末の広い画面を活かしてゲーム画面と操作領域を分けることで、ゲームプレイの操作性や体験を引き上げる。このゲームモードはAndroid 17を対象に、今後数カ月で利用可能になる予定である。
セキュリティとプライバシーの面では、アプリに対して正確な位置情報へのアクセスを一時的に許可できるようになる。また、連絡先へのアクセスで、アドレス帳全体ではなく特定の連絡先のみを共有する機能が追加された。Find Hubの「紛失としてマーク(Mark as lost)」機能も拡張され、紛失した端末に対して生体認証によるロックを適用できる。これにより、第三者がPINコードを知っていた場合でも、端末内のデータへのアクセスや追跡機能の停止を防ぎやすくなるとしている。PINコードの試行回数の上限引き下げと、試行失敗時の待機時間の延長も行われた。
このほか、Live Threat Detectionによる不審アプリや詐欺の検知強化、高度な保護機能(Advanced Protection Mode)の拡張も含まれる。
性能面では、アプリ単位のメモリ使用上限が導入された。特定のアプリによる極端なRAM使用やメモリリークを抑制し、システム全体の安定性、UIの滑らかさ、バッテリー消費の改善につなげる。
Android 17は、Pixel 6 / 6 Pro / 6a以降のPixelデバイスを対象に、段階的な配信が始まっており、配信時期は端末や通信事業者によって異なる可能性がある。
6月のPixel Dropでは、Android 17を搭載するPixelデバイスにバブルとスクリーンリアクションが展開されるほか、Gemini Omniを使った動画作成・編集機能が追加される。テキスト、画像、動画を組み合わせ、会話形式で動画を作成・編集できる機能で、利用にはGoogle AIサブスクリプションが必要である。カメラロール内の写真や動画をリミックスしたり、Googleが用意したテンプレートを活用することもできる。
音楽生成機能は、Geminiアプリのツールメニューから「音楽」 を選択して利用する。テキスト入力や画像アップロードを用いて歌詞付きの楽曲を作成でき、スタイル、ボーカル、テンポなどを指定して調整することも可能である。
Made by Google 2025で導入された「Take a Message(代わりに聞いてて)」の提供地域が拡大され、日本でも利用できるようになる。不在着信や拒否した着信において、相手のメッセージを録音し、リアルタイムの文字起こしを通じて、ユーザーが電話に出られないときの対応を支援する機能である。
Googleは、ファイル共有機能「Quick Share」をAppleの「AirDrop」に対応させる互換機能の対象機種を段階的に広げているが、6月のアップデートで「Pixel 8a」および「Pixel 9a」でも利用できるようになる。







