最初にもらえる5GBでは足りないから、とクラウドストレージの増量に使用する人が多い「iCloud+」。ストレージの増量だけでなく、iCloudメールの本当のアドレスを隠す「メールを非公開」などの便利機能も付加されるので、150円/月〜を払う価値はじゅうぶんある、と考えるユーザも多いようです。
そのiCloud+の付加機能のひとつ「プライベートリレー」は、通信内容を匿名化してiPhoneのセキュリティを強化します。インターネットにおける匿名性とは、ユーザー自身の存在やアクセスの痕跡を残さないこと、VPNを使用しなければ得られないこの機能をプライベートリレーが実現してくれます。
プライベートリレーを利用していると、ときどき「私はロボットではありません」のような確認メッセージ(CAPTCHA)が現れますが、それはアクセスを受けたWEBサイト側にiPhoneのIPアドレスが「共有のIPアドレス」のように映り、確認が必要と判断されたからです。VPNにも同様の傾向がありますから、仕組みはともかく体感としては似て感じられることでしょう。
ただし、VPNとプライベートリレーはイコールの関係ではありません。VPNはインターネットを介するすべての通信が対象で、iOS標準装備のアプリはもちろん、サードパーティー製アプリの通信も対象になりますが、プライベートリレーは基本的にSafari限定です。Safari以外のiOS標準装備のアプリすら対象になりません。
一方、プライベートリレーは動作が比較的軽量です。VPNはすべての通信を対象に暗号化処理を施すこともあり、システムにかかる負荷が高めで通信の遅延もプライベートリレーと比べて増える傾向があります。プライベートリレーは、Appleのサーバなど経由するサーバが増えるものの、遅延や通信速度低下は起こりにくいとされています。
