⼀般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は9月23日、年間を代表するゲームタイトルを選考・表彰する「日本ゲーム大賞 2025」の大賞および経済産業大臣賞、ゲームデザイナーズ大賞を発表した。
「日本ゲーム大賞 2025」の大賞は「メタファー︓リファンタジオ」(アトラス)。経済産業大臣賞は「Nintendo Switch 2」(任天堂)、ゲームデザイナーズ大賞は「INDIKA」(Odd Meter Games)が受賞した。
日本ゲーム大賞2025、大賞は「メタファー:リファンタジオ」
アトラスの「メタファー:リファンタジオ」が「日本ゲーム大賞2025」の年間作品部門の大賞に輝いた。同作は“幻想世界”を舞台に、国王の暗殺を機にはじまる王位争奪戦を描いたファンタジーRPG。個性的なキャラクターたちが紡ぎ出す壮大なドラマに、多くのユーザーから熱狂的な支持が寄せられ、大賞の受賞に至ったという。
経済産業大臣賞は「Nintendo Switch 2」。ユーザーフレンドリーな価格設定とハードとしてのクオリティの高さが支持されたほか、販売方式も話題となった。国内や欧米だけでなく、タイやシンガポール、フィリピンといったと東アジア圏でも初めて発売されるなど、日本の家庭用ゲーム産業の発展に貢献した点が評価されての受賞となった。
ゲームデザイナーズ大賞はOdd Meter Gamesの「INDIKA」が受賞。CESAによると通常ゲームデザイナーズ大賞はゲームシステムの斬新性が評価されることが多いが、本作は“よくある三⼈称視点アクション”となる。しかしその⼼象風景、反体制的な宗教観、徳などをテーマにした物語や世界設定、雰囲気作りがた作品では味わえず、審査時の票数が割れたものの、最終的には一番の支持を得て決定された。
INDIKAはロシア正教会の修道女インディカが手紙の使いをきっかけに自分探しの旅に出る物語。ゲームデザイナーズ⼤賞審査員長の桜井政博氏(有限会社ソラ代表)は、「余談ですが、スタジオのリーダーは実際にティーンの時に修道院で過ごし、結果として信仰を捨てたとのこと。開発スタジオは、ロシアのウクライナ侵攻をきっかけに、ロシアからカザフスタンに移住したそうです。ゲーム制作の背景は作品とは関係ないですが、そういった背景も踏まえて作品に向き合うとより深みが出ることと思います。パブリッシャーの11 Bit Studios は、本ゲームの収益の⼀部を寄付されているとのことです。」とコメントを寄せている。
「都市伝説解体センター」など優秀賞は11作品
「日本ゲーム大賞2025」年間作品部門のブレイクスルー賞は、「Clair Obscur: Expedition 33」(Kepler Interactive)、ムーブメント賞は「Pokémon Trading Card Game Pocket」(株式会社ポケモン)がそれぞれ受賞している。
このほか優秀賞を「都市伝説解体センター」(集英社ゲームズ)、「龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii」(セガ)など11作品が受賞した。


