SEMIは4月13日(米国時間)、2020年の半導体製造装置(新品)市場について、前年比19%増の712億ドルとなり、過去最高額の記録を更新したと発表した。
地域別で見ると、中国が前年比39%増の187億2000まんどるとなり、初めて世界最大の市場となった。2位となったのは台湾で、前年比0.2%増の171億5000万ドル、3位は韓国で同61%増の160億8000万ドルとなっている。また、2019年にマイナス成長となった日本と欧州もプラス成長となり、日本は同21%増の75億8000万ドル、欧州も同16%増の26億4000万ドルとなった。ただし、2019年まで3年連続でプラス成長を遂げてきた北米は同20%減の65億3000万ドルとマイナス成長となった。
装置分類別では、ウェハプロセス用処理装置が同19%増、その他前工程装置が同4%増となったほか、後工程についても、組み立ておよびパッケージング装置が同34%増、テスト装置が同20%増となったという。
なお米国商務省は、SMICなど一部の中国半導体メーカーへの米国製半導体製造装置の輸出を規制しているが、SEMIは、世界最大の半導体製造装置市場となった中国への輸出規制だけではなく、自由貿易を阻害する世界中のすべての輸出規制に対して反対する表明を行っている。半導体デバイスに関しては、米国半導体工業会(SIA)が同様の声明を発表し、商務省にも何度も申し入れている。多くの米国の半導体関連企業にとって、世界最大の市場である中国市場を失うことは死活問題であるという考えからで、商務省もこうした声を受け、半導体デバイス、製造装置とも中国企業への全面禁輸措置をとれずにいる中での中国市場の成長であり、2021年以降、これがどのように変化していくかが注目される。