宇都宮市とNECは3月15日、スマートシティの実現に向けて顔認証などのICT(情報通信技術)を活用した実証実験を3月16日より開始すると発表した。スマートフォンアプリを通じた情報提供による街の回遊促進や、顔認証を活用したスムーズかつ非接触での施設入退場と買い物(決済)など、感染症対策に配慮しながら「スマート・ホスピタリティ」の取り組みを検証する。

  • 顔認証決済の様子

スマートフォンアプリを活用した実証実験では、宇都宮市の街歩きを手助けするスマートフォンアプリ「お得で愉快だ宇都宮」を公開する。市内のイベントや観光、飲食店の情報を配信するとともに、クーポンやグッズなどが当たる抽選券の配布や、来訪者の行動・属性推定などのデータを分析し効果的な集客施策を検討する。

一方、顔認証技術を活用した実証実験は、NECの顔認証技術システムを活用し、「お得で愉快だ宇都宮」より本人の顔画像やクレジットカードなどの情報登録者を対象に、ブレックスアリーナ宇都宮において顔認証を用いたスムーズな入退場を実施する予定。また、宇都宮の中心市街地の店舗6か所での顔認証決済も利用することが可能で、混雑緩和や非接触におもてなしで来訪者の利便性向上を図る。

両者は今後、同取り組みをはじめとする最新のICTやデータを活用した実証実験を進め、観光産業の振興をはじめとする宇都宮市の活性化を推進していく方針だ。