SCSKのグループ会社であるベリサーブは10月16日、セキュリティ運用監視(SOC業務)やセキュリティ診断などを展開するセキュアイノベーションの第三者割当増資を引き受け、出資および業務提携を締結したと発表した。

IoT機器の普及により、あらゆるモノがネットワークにつながることで、多くの製品やサービスで新たなセキュリティリスクが増大しており、自動車、通信、情報家電、産業機器やWebアプリなど、さまざまな分野においてセキュリティ対策の取り組みが急務となっている。

特にセキュリティ対策の具体化が進んでいる自動車分野では、自動運転やコネクテッド化も視野に入れたセキュリティ対策に関する国際標準規格「ISO/SAE 21434」の策定が進められており、完成車メーカーやサプライヤー各社はサイバーセキュリティ対策が必要となっている。

このような課題に対し、ベリサーブは国際標準規格に準拠した体制やプロセス構築のコンサルティングから、製品開発や生産・出荷後フェーズにおけるセキュリティ対策までをワンストップで提供するサイバーセキュリティ事業に取り組んでおり、顧客の製品・サービスに関する情報セキュリティインシデントの未然防止と、インシデント発生時の速やかな対応を目的とした社内組織である「PSIRT(ピーサート、Product Security Incident Response Team)」の構築および運営の高度化を支援している。

  • ベリサーブのPSIRTサービス

    ベリサーブのPSIRTサービス

一方、セキュアイノベーションは2015年の設立以来、セキュリティ機器・ソフトウェアの運用監視を行うSOC業務やWebアプリケーション診断、クラウド型Webセキュリティサービスなどのソリューションを提供に加え、独自サービスとしてエンドポイントセキュリティ製品の販売を行っている。

セキュリティ運用監視やSOC業務などにおける技術力と実績を持つセキュアイノベーションと相互の経営資源や事業基盤の活用により、ベリサーブの「PSIRT支援サービス」の取り組みを強化・加速させ、セキュリティ対策において複雑化・高度化するお客様のニーズに対して、より幅広いセキュリティサービスを提供し、両社の事業成長と発展を目的として、出資および業務提携を決定いたしました。

業務提携の内容としては、サイバーセキュリティ分野においてベリサーブの技術力と知見、実績とセキュアイノベーションが有する監視の仕組みやナレッジを融合させ、ベリサーブが提供するサイバーセキュリティ事業である「PSIRT支援サービス」において、高品質かつ業務効率が良い付加価値の高いサービスを提供する。

また、セキュアイノベーションの独自サービスであるセキュリティ製品および各種セキュリティ関連サービスにおいて、当社の顧客基盤を活用した共同営業や当社のサイバーセキュリティ事業との組み合わせにより、ニーズに対応した幅広いサービスを提供する。