凸版印刷は7月17日、新型コロナウイルス感染症拡大抑止策としてイベント向け感染症対策ソリューションの提供を開始すると発表した。

イベント会場での新型コロナウイルス感染症防止策において、従来のハンディタイプの発熱検知では接触が避けられず、チケットの事前予約が必要ない立寄り型イベントにおいては、会場で個人情報を取得・管理することが困難であるケースや個人情報登録のための受け付けにより来場者を滞留させ、密集や密接などの状態を作ってしまうという課題がある。

同ソリューションでは主に二つのサービス「 AIカメラによるマスク装着・発熱検知・混雑検知サービス」「 感染発生情報のLINEを活用した配信サービス」を提供する。

「 AIカメラによるマスク装着・発熱検知・混雑検知サービス」は、イベント来場者に対しAIカメラを活用しマスク装着有無/発熱有無を自動で判定し、未装着や発熱の場合は受付にアラートを表示するサービス。AWLと協業しAIカメラを活用した画像解析により判定を行い、同様の技術を用いて人口密度を計測する混雑検知も可能。

  • 「AIカメラによるマスク装着・発熱検知・混雑検知サービス」の概要

トッパン小石川ビル(東京都文京区)で2020年4月24日~2020年5月7日に実施した入場者のマスク着用有無をAIカメラで自動判別する実証実験では、通行人のうち99.3%まで検知できたという結果が出ているという。

「 感染発生情報のLINEを活用した配信サービス」は、イベント会場に設置されているポスターや掲示物上のQRコードをスキャンすると来場者がLINE公式アカウントに友だち登録され、感染が発生した際にイベント主催者から一斉に感染情報を配信できるサービス。

  • 「感染発生情報のLINEを活用した配信サービス」の概要

イベント会場で個人情報を扱うことなく、来場者に対し感染情報を伝達でき、導入事業者のアカウント立ち上げから配信作業などの運用まで一括でサポートする。

両サービスのそれぞれの価格は、以下の通りである。

  1. 「 AIカメラによるマスク装着・発熱検知・混雑検知サービス」
    初期費用:110万円~  運用費用:33,000円~/月額

  2. 「 感染発生情報のLINEを活用した配信サービス」
    初期費用:100万円~ ※感染発生時の配信費用は別途見積