レノボ・ジャパンは5月26日、「ThinkPad X1 Carbon Gen 8」や「ThinkPad X1 Yoga Gen 5」などのThinkPadシリーズ16モデルや、2世代目となるワイヤレスキーボード「ThinkPad キーボードII」を国内発表した。特にテレワークでの利用を想定した製品群として、5月29日から順次発売する。
発表されたThinkPadシリーズは次の16モデル(Intel / AMDモデルはそれぞれ1モデルでカウント。リンクは詳細記事へ)。同日開催されたオンライン発表会では、市場の動向や製品の特徴などが紹介された。
- ThinkPad L14 Gen 1(Intel / AMD)
- ThinkPad L15 Gen 1(Intel / AMD)
- ThinkPad X1 Carbon Gen 8
- ThinkPad X1 Yoga Gen 5
- ThinkPad X13 Gen 1(Intel / AMD)
- ThinkPad X13 Yoga Gen 1
- ThinkPad T14s Gen 1(Intel / AMD)
- ThinkPad T14 Gen 1(Intel / AMD)
- ThinkPad T15 Gen 1
- ThinkPad E14 Gen 2
- ThinkPad E15 Gen 2
コロナ終息後も8割がテレワーク希望
法人ビジネスを担当する、レノボ・ジャパン 執行役員副社長の安田稔氏は、2020年3月の同社調査で「COVID-19終息後もテレワークを希望する人が8割いる」とし、「固定された場所、決められた時間の中で動く従来型の働き方から、ZoomやMicrosoft Teamsなど、クラウドを活用した働き方が許容されてきている。働き方で企業が選ばれる時代になる」と市況を紹介。緊急事態宣言は5月25日に解除されているが、「ある程度揺り戻しはあっても、完全に従来型の働き方に戻ることはない」と企業における働き方の変化を想定した。
今回発表した2020年版のThinkPadシリーズは「テレワーカー向けの製品」と訴求。ゴールデンウィーク前後から高まっているテレワーク需要を意識した製品で、レノボは効率よくテレウェアークを行うための指針を示した「テレワーク環境ガイド」もあわせて無償公開した。
新ThinkPadは通信周りを強化、14型にも注力
レノボ・ジャパン コマーシャル事業部 企画本部 製品企画部 モバイル製品担当の吉原敦子氏は、新しいThinkPadシリーズの進化ポイントを、通信周り、オーディオ周り、サイズ感の3点と説明した。
通信周りはネットワークを強化。全機種でWi-Fi 6に対応し、X1シリーズ、X/TシリーズのIntel製CPU搭載モデルではLTE Cat.16通信にも対応した。
また、オーディオ周りに関しては、360度集音マイクを従来モデルから継続して搭載したほか、スピーカーはモデルに応じてDOLBY ATMOSやDOLBYオーディオ SPEAKER SYSTEM、DOLBYオーディオなどを内蔵。また、オンライン会議などでアプリ通話を使う場合、慣れないとオンオフ操作がしにくいが、ThinkPadシリーズでは受信・終了をワンタッチで行えるファンクションキーを備えていると紹介した。
サイズに関しては、テレワークで好評だという薄型軽量の14型モデルを多くラインナップ。なお、今回発表されたThinkPadシリーズ16モデルのうち9モデルが14型となっている。
吉原氏は、現状の働き方の需要が「移動型ではなく、在宅型のテレワークが求められている」とし、「PCを持ち運ばないテレワークが広がるなかで、ちょうどよく薄型軽量で、かつ導入しやすい価格帯の製品が重要」と解説。在宅勤務に適した14型スタンダードノートPC「ThinkPad L14 Gen 1」は従来より小型化を図り、天板も指紋がつきにくい加工になっているという。同モデルに加え、X13 Gen1やTシリーズでAMD Ryzen Pro 4000シリーズを搭載し、より低価格なラインナップも用意した。
発表会では、14型のType-C接続モバイルディスプレイ「ThinkVision M14t」も参考出展された。2019年6月に国内発売した「ThinkVision M14」の後継モデルとみられ、重さは約750gと増加したものの、新たにタッチ入力に対応している。
ThinkVision M14tに関しては、家庭内で作業スペースがなくともケーブル1本でノートPCとのデュアルディスプレイ化ができ、片付けも簡単なためテレワークで活用できるというデモンストレーションも披露された。発売日や価格などは明かされず、「詳細は後日の発表」と案内された。