米Appleは10月28日 (現地時間)、iOS 13のアップデート「iOS 13.2」の提供を開始した。ピクセル単位で高度な画像処理を行う「Deep Fusion」やSiriの新しいプライバシー設定などいくつかの新機能を追加。同日に発表された「AirPods Pro」をサポートする。

Deep Fusionは、A13 Bionicが搭載するNeural Engineを用いて、複数キャプチャした画像からピクセル単位で画像を処理し、写真の質感、ディテール、低照度におけるノイズの削減を劇的に向上させる。iPhone 11、iPhone 11 ProおよびiPhone 11 Pro Maxで利用できる。それらの機種ではまた、「カメラ」アプリからビデオ解像度を直接変更できるようになった。

  • 9月に行ったDeep Fusionのスニークピーク

    高精細な画像を得られる「Deep Fusion」、9月のスペシャルイベントで秋提供予定の機能としてプレビュー披露していた

AirPods ProはiPhoneを使って簡単に接続を設定でき、またコンテンツを再生している最中に話しかけられた時など、iOSデバイスからもAirPods Proのアクティブノイズキャンセリングと外部音取り込みモードの切り替えを行える。そうしたAirPods Proをサポートする機能が追加される。また、受け取ったメッセージをSiriに読み上げてもらう「Siriで着信メッセージを読み上げ」をAirPodsで利用できる。

  • AirPods ProとiOS 13.2

    コントロールセンターの音量ボリュームをタップして、AirPods Proのノイズキャンセリングと外部音取り込みモードの切り替えが可能

Siriのプライバシー保護が強化された。設定の「プライバシー」の「解析および改善」で「Siriおよび音声入力の改善」のオン/オフを切り替えられる。これはSiriや音声入力を改善するプログラムへの協力を募るもので、協力する場合、Siriや音声入力の音声をプライバシーを保護した形でAppleが保存するのを許可することになる。加えて、設定の「Siriと検索」の「Siriおよび音声入力の履歴」で、Siriや音声入力の履歴を削除できるようになった。

「ホーム」アプリのアップデートでは、HomeKit Secure Videoを通じて防犯カメラからの映像を暗号化して録画、保存、表示できるようになった。人、動物、車などの検出もサポートする。またHomeKitをサポートするルーターで、自宅ネットワーク内またはインターネットを通じてHomeKit対応機器の通信を制御できる。

他にも、絵文字に、動物、食べ物、アクティビティ、新しいアクセシビリティ、性的な区別のない絵文字、カップルの絵文字の肌色の選択など、70種類以上の追加/アップデートが行われた。

サードパーティのアプリでパスワードの自動入力が機能しないことがある問題を修正、 “検索”を使用するときにキーボードが表示されないことがある問題を解決、スワイプによるホーム画面への移動がiPhone X以降で動作しないことがある問題の解決など、引き続き数多くのバグ修正が行われている。