日本ヒューレット・パッカードは9月24日、都内で次世代ハイパーコンバージドインフラ(HCI)「HPE SimpliVity」の製品ラインアップを拡充する新製品とクラウドベースのAI主導型運用を可能とするサービス「HPE InfoSight」がSimpliVityへの提供を開始すると発表した。

今回、発表されたのはAMD EPYCプロセッサを搭載したエントリークラスモデルの「HPE SimpliVity 325 Gen10」とバックアップソリューション「HPE SimpliVity 380 Backup and Archive node」「HPE InfoSight for HPE SimpliVity」の3つ。

  • 今回発表された製品群

    今回発表された製品群

日本ヒューレット・パッカード ハイブリッドIT事業統括 ハイブリッドIT製品本部 エバンジェリストの山中伸吾氏は「昨今、HCIは業界のトレンドになっているが、システム管理が限られているなど属人化が発生しているほか、バックアップに時間を要してしまうという課題が存在する」と指摘。

  • 日本ヒューレット・パッカード ハイブリッドIT事業統括 ハイブリッドIT製品本部 エバンジェリストの山中伸吾氏

    日本ヒューレット・パッカード ハイブリッドIT事業統括 ハイブリッドIT製品本部 エバンジェリストの山中伸吾氏

こうした課題に対し、SimpliVityは仮想マシン中心型管理によりシステムのシンプル化を行い、物理構成を理解していなくてもVMwareのvCenterで操作を統一しているため、誰でも管理ができるように標準化。また、秒速バックアップを導入しており、流通サービスのユーザー企業では従来は3時間かけていたバックアップを1分に短縮させているという。

  • SimpliVityは仮想マシン中心型管理により管理を簡素化している

    SimpliVityは仮想マシン中心型管理により管理を簡素化している

HPE SimpliVity 325 Gen10は、APD EPYC 7000プロセッサを搭載し、最大1CPU32コア、メモリ最大2TB、ストレージサイズはXS(4.6TB)とS(7.5TB)から選択が可能。

  • HPE SimpliVity 325 Gen10の概要

    HPE SimpliVity 325 Gen10の概要

エントリークラスのストレージ容量ニーズに対し、従来製品で搭載していた専用のハードウェアアクセラレーターカードを用いずにソフトウェアで実装しているため、従来製品と同様の圧縮・重複排除率を実現しているという。

サイズは1U、1CPUで最大32コアを搭載するAMD EPYCプロセッサを採用し、CPU数で課金するソフトウェアのライセンスコストを従来製品よりも削減でき、同一構成において約39%のコストを抑えた価格で導入を可能としている。

HPE SimpliVity 380 Gen10 Backup and Archive nodeは、SSDとHDDのハイブリッド構成により、遠隔地への秒速バックアップが低コストで実現するという。ストレージ容量は1.92TB SSD×4、4TB HDD×8で25TB~50TB(実効容量)となる。

  • HPE SimpliVity 380 Gen10 Backup and Archive nodeの概要

    HPE SimpliVity 380 Gen10 Backup and Archive nodeの概要

独自のデータ保存アーキテクチャにより、超高速にデータ圧縮、重複排除が可能とし、秒速で遠隔地へのバックアップが可能なことに加え、従来製品での構成と比較して、容量単価で約36%コスト低減が図れるとしている。

また、複数の遠隔地サイトに設置されたHPE SimpliVity(最大96台)から秒速で遠隔バックアップを可能とし、すでに購入済みのHPE SimpliVityの別モデルからもソフトウェアのアップデートによりバックアップできるという。

HPE InfoSightは、クラウドベースのAI主導型運用を可能にするサービスであり、全世界に設置されているシステムが筐体内の数万に及ぶセンサデータをクラウド上のAIに数分ごとに送信し、AIが分析を行う。

システムに起こりうる不具合を事前に予測し、システムの利用者宛にアラートの発信や、具体的な対策のアドバイスを行うことで問題発生前に対処を可能としている。

HPE InfoSight for HPE SimpliVityは10月に提供開始を予定し、すでにHPE Nimbleをはじめとした製品で利用が可能となっており、年間稼働率99.9999%、年間で予期せぬ停止時間30秒以内を達成している。

まずは、監視と予測分析、仮想マシンの使用率可視化、自動通報の機能提供から開始。将来的には障害分析の機能追加を検討し、例えば特定のファームウェアの組み合わせで高負荷になるシステムが複数拠点で発生している場合、バグと判断することで同じ組み合わせの他のユーザーに組み合わせの変更を提言するなどが可能になるという。

なお、すでにHPE SimpliVityを導入済みの場合は、ソフトウェアのアップデートならびに利用登録を行うことで、HPE InfoSightを無償で利用できる。

  • HPE InfoSight for HPE SimpliVityの機能

    HPE InfoSight for HPE SimpliVityの機能

日本ヒューレット・パッカード 取締役 常務執行役員 パートナー営業統括本部省の西村淳氏は「HPE SimpliVityのビジネスは好調であり、対前年比成長率50パーセントを達成している。構築が可能なパートナーについても認定を取得する企業は18社に達しており、今後もパートナーエコシステムを拡大していく。幅広い業種に提供していくことで、国内HCI市場においてシェアNo.1を目指す」と、今後の販売拡大に意欲を見せていた。

  • 日本ヒューレット・パッカード 取締役 常務執行役員 パートナー営業統括本部省の西村淳氏

    日本ヒューレット・パッカード 取締役 常務執行役員 パートナー営業統括本部省の西村淳氏

最小構成価格はHPE SimpliVity 325 Gen10が411万6000円~、HPE SimpliVity 380 Gen10 Backup and Archive nodeが898万円~、いずれも9月24日に販売を開始している。