基調講演の後半戦に登壇した米マイクロソフト バイスプレジデント ジュリア・ホワイト氏は、AzureやVisual Studio 2019の新機能について紹介した。

  • 米マイクロソフト バイスプレジデント ジュリア・ホワイト氏

Stack Overflowの調査によると、開発者によく使われている開発ツールの1位はVisual Studio Code、2位がVisual Studioだという。Microsoft Build 2019では、Webブラウザで動作する開発環境であるVisual Studio Onlineも発表されている。

さらに昨年のGitHub買収によって、Visual StudioとGitHubの統合も強化されてきており、ブランチの作成やPullRequestなどGitHubにおける基本的な操作もVisual Studio内で対応できるようになっている。また、GitHubアカウントを用いたMicrosoft Azureへのサインインも可能となった。

日本初公開となったHoloLens 2は、没入感2倍

最後に登壇したのは、米マイクロソフト テクニカルフェロー アレックス・キップマン氏。Microsoft HoloLens 2について解説した。HoloLens 2の公開は、今回が日本初となる。

  • 米マイクロソフト テクニカルフェロー アレックス・キップマン氏

HoloLens 2は、解像度が視野角1度あたり23ピクセルから47ピクセルへと拡大しただけでなく、視野角自体も2倍となっている。前世代と比較して「大跳躍があった」とキップマン氏。これにより「没入感」が2倍になったとしている。

また、筐体の素材にカーボンファイバーが採用されたことで軽量化も実現され、快適性も向上している。キップマン氏によると、「民族や性別を考慮して、ひとつのデバイスで対応しようとした。どんな頭の形・サイズでも対応可能」だという。

さらにキップマン氏は、自身のアバター同士を仮想空間で戦闘させたり、AIを活用してリアルタイムの音声をテキストに書き起こして翻訳し、AzureのText to Speechを使って自身のアバターに日本語でプレゼンさせたりするなどのデモを行った。

  • キップマン氏によるデモの様子。HoloLens 2を介すと、キップマン氏のアバター同士が仮想空間で戦闘しているように見える

HoloLens 2の提供は、2019年後半になるという。価格は3500ドルのプランのほか、月額99ドルで500時間のAzureクレジットが付いた開発者向けのパッケージが用意される予定になっている。