続いて、各レンズの主なスペックと操作部を見てみましょう。

  • FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS。レンズ構成は8群9枚で、レンズ内手ブレ補正機構を搭載。最短撮影距離は0.3m(ワイド端)/0.45m(テレ端)。最大撮影倍率は0.19倍

  • ボタンやスイッチは特にないシンプルな形状です。フォーカスリングとズームリングのラバーにホコリや汚れがつきやすい点は気になりました。ズームリングの感触は、4本中で最もなめらかです

  • 28-75mm F/2.8 Di III RXD。レンズ構成は12群15枚。最短撮影距離は0.19m(ワイド端)/0.39mm(テレ端)。最大撮影倍率は1:2.9(ワイド端)/1:4(テレ端)

  • ソニー製品とは異なり、ズームリングが前にあり、フォーカスリングが後ろにあります。慣れるまでは戸惑うことがあるかもしれません

  • FE 24-105mm F4 G OSS。レンズ構成は14群17枚。レンズ内手ブレ補正を搭載。最短撮影距離は0.38m。最大撮影倍率は0.31倍

  • 側面にフォーカスホールドボタンとフォーカスモードスイッチ、手ブレ補正スイッチを装備しています。フォーカスホールドボタンには任意の機能を割り当てられるのが便利です

  • FE 24-70mm F2.8 GM。レンズ構成は13群18枚。最短撮影距離は0.38m。最大撮影倍率は0.24倍

  • 側面にフォーカスホールドボタンとフォーカスモードスイッチを装備。ズームを24mm側で固定するロックスイッチも備えています

  • 左上から時計回りにFE 24-105mm F4 G OSS、FE 24-70mm F2.8 GM、28-75mm F/2.8 Di III RXD、FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS。ソニーの3製品は防塵防滴に配慮した設計で、タムロンは簡易防滴構造となっています

ワイド端の焦点距離の違いが意外に大きい

実際に各レンズで撮り比べてみると、ズーム域の違いや開放F値の差がとても大きいと感じました。特に、ワイド端の焦点距離が24mmなのか28mmなのかは、フレーミングや構図の決定に大きな影響を与えます。24mmスタートのほうが明らかに表現の自由度が高いといえます。

ただし、24mmスタートのFE 24-105mm F4 G OSSとFE 24-70mm F2.8 GMの2本は、大きくて重いことがネックです。昔から「写真は足で稼ぐ」という言葉がありますが、撮影者自身が被写体に寄ったり離れたりすることで焦点距離の制約をカバーできるなら、むしろ小型軽量のFE 28-70mm F3.5-5.6 OSSや、28-75mm F/2.8 Di III RXDのほうが有利といえます。

次回は実写編として、さまざまな条件で撮り比べた写真をチェックしながら、各レンズの個性を明らかにしていきましょう。