CES 2018では、ソニーが完全ワイヤレスイヤホンの第2弾「WF-SP700N」を発表したほか、パイオニアの「SE-C8TW」、JVCの「HA-ET90BT」と、それぞれブランド初となる完全ワイヤレスイヤホンも登場しています。
海外勢からも、アメリカのMonsterがジュエリーみたいに煌びやかな「ELEMENTS」や、Bang & Olufsenの「Beoplay E8」限定カラーなど、嬉しい新製品のニュースが聞こえてきました。
また、アメリカの半導体メーカー クアルコムが、完全ワイヤレスイヤホンの使い勝手を飛躍的に高める技術を発表しました。クアルコムといえば、スマホやタブレットの多くが採用するSoCであるSnapdragonシリーズがとても有名ですが、高音質なワイヤレス音楽再生が楽しめるBluetoothのコーデック「aptX HD」などオーディオ関連の先端技術開発も得意としています。
今回発表されたワイヤレスオーディオのための最新SoC「QCC5100」は、クアルコムの現行品と比べて駆動時の消費電力を約65%も下げました。そのため、新しいSoCを完全ワイヤレスイヤホンに積めば、従来のバッテリーでより長時間の音楽再生が楽しめるようになります。あるいはバッテリーのサイズを小さくして、イヤホンのデザインの自由度を高めることも有り得るでしょう。
最新のSnapdragon 845シリーズを搭載するスマホや音楽プレーヤーと組み合わせれば、左右のイヤホンを片側ずつプレーヤー機器に直接つなぎBluetooth接続を安定させるスペシャルモードが使えるようにもなります。これによって、左右のイヤホン間の音切れやノイズが格段に減るなど、良い影響が出ると言われています。
SnapdragonとQCC5100がそれぞれに高度な処理能力を持っているので、これにより生まれた余裕を、aptX HDの技術で信号を安定して伝送するなど、別の方向に振ることもできます。今年はaptX HDをサポートした「ハイレゾ相当のいい音が楽しめる完全ワイヤレスイヤホン」が誕生するのでは?