ラーメン、カレー、牛丼、天丼……。回転寿司大手の無添くら寿司が提供するメニューだ。もはや大手回転寿司屋でラーメンを食べられるのは当たり前になったが、カレー、牛丼、天丼まで食べられるのは無添くら寿司だけだ。

無添くら寿司のカレーに異変あり

モウカザメとマヒマヒがトッピングに

3月1日、東京都内で無添くら寿司で販売されているシャリカレーの新トッピングに関する発表会が行われた。シャリカレーはご飯に酢飯を使ったカレーで、無添くら寿司では2015年7月に販売開始。後日発売したカレーパン、カレーうどんを合わせ、今日に至るまでに、700万食を販売しており、ラーメンに続くサイドメニューの柱となった。

シャリーカレーの売れ行きを伸ばそうと、無添くら寿司が考案したのは、8種の魚介にスパイスで味付けしたフライドフィッシュだ。使われるのはモウカザメ、マヒマヒといった珍しい魚もある。そんなカレーなどお目にかかったことはなく、それだけで惹かれるし、すごいことをやってきたなというのが率直な感想だ。

「海賊シャリカレー」と称し3月3日から8種類のトッピングのうち毎日1種を販売する。さらに通常のシャリカレーと甘口を一皿で味わえる「甘辛 W シャリカレー」も同時発売

とはいえ、新トッピングでお披露目会を開催しようというのはかなりの意気込みである。サイドメニューに力を入れている証といえるだろう。

サイドメニューが増え始めたのは5年前

そもそも無添くら寿司で、ラーメンなどを初めとしたメニューの多様化が始まったのは、2012年から。回転寿司はファミリー層をターゲットとしたイメージが強いが、メニューを増やすことで、ターゲットの拡大、来店回数の増加が見込める。年齢層を広げるほか、生ものが苦手な人でも、回転寿司屋で食事ができるというわけだ。

2012年から増えだした飯物系サイドメニュー

2012年11月に魚介醤油ラーメンの販売を開始、2013年には天丼とうな丼を、2014年には豚丼、2015年はカレー、2016年には牛丼の販売もスタートしている。本業の寿司が牽引しているものの、サイドメニューの充実化も手伝い、2012年以降の既存店売上高は、前年度を下回ることなく成長を持続、来店顧客数は2013年以降、前年を上回っている。

既存店売上と来店顧客数の推移