始まったばかりだが夢は膨らむ

現時点におけるhapi-robo stは、事業運営に伴うプロフェッショナル性を備えた社員14人を集め、事業領域を定めたにすぎない。澤田氏は「5-10年かけて世界に夢と幸せをあたえるようなロボットカンパニーにしたい。世界有数の会社にしたい」とし、長期目線で大きく活躍できる会社にしたいようだ。

これだけでは、夢物語のように聞こえてしまうが、澤田氏の構想を聞くと具体性が増す。同氏が思い描くもののひとつに、H.I.Sの店舗カウンターでのロボットによる接客がある。「(AIのトレーニングも必要になるため)H.I.Sでのフロントロボットは1年くらいかかるんじゃないかな」(澤田氏)とするが、何年も先のことではないのは確か。同氏の頭の中にはロボットが旅行会社のカウンターで接客をする姿が描かれているのだ。

もちろん「全部ロボットでやろうとすると大変。ロボットが担当するのは8割でいい。それ以外は人間のスタッフがケアすればいい」(同氏)としており、人間が介在する余地も残されているし、人間のように柔軟に対応するアンドロイドによる接客をイメージすると面食らうかもしれない。勝手ながら、会話の導入をロボットで、その後はタブレットを有効活用する、などといった感じも想像できてしまうからだ。

仮にそうであったとしても、、"生産性の向上"に焦点をあてると、どんな形態であろうと、ロボットによる接客の実現は大きな意味を持つ。澤田氏がこだわっているのは、生産性の向上だからだ。

hapi-robo stはまだ始まったばかりであり、現時点では計画的なことは示されていないが、今後提示される取り組み、そしてサービスや設備の導入効果の如何によっては、"世界規模の企業へ"という言葉にも現実味が帯びてくるかもしれない。