Wine lets you run Windows software on other operating systems.

Wineチームは1月24日(米国時間)、「WineHQ - News - Wine 2.0 Released」においてWineの最新版となる「Wine 2.0」のリリースを伝えた。WineはmacOSやLinux、*BSDでWindowsアプリケーションを実行するための互換レイヤ。仮想マシンのようにPCをエミュレートするのではなく、Windows APIそのものを変換して実行する仕組みになっており、パフォーマンスやメモリの使用量などで利点があるとされている。

「Wine 2.0」の注目ポイントはMicrosoft Office 2013のサポートとmacOSにおける64ビットサポートの実現にある。そのほか、さまざまな機能改善やバグ修正、新しい機能の実装などが実施されている。こうした変更点の一覧は「Wine Announcement」で確認できる。

今回のリリースはタイムベースリリースプランを採用した初のリリースとされており、今後はタイムベースで年に1度のペースで新しいバージョンがリリースされると見られる。

WineのようにAPIをオペレーティングシステムがサポートしているシステムコールなどに置き換えることでバイナリを実行する方式は、仮想マシンを使う方法と比較して実行速度が速くなると言われている。「Wine 2.0」でMicrosoft Office 2013がサポートされたことは、Wineの実装が一定の水準に達したことを示すものとして興味深い。