iPhone SEの発売で、刺繍を続けるかそれとも断念するかの瀬戸際まで追い詰められたが、途中で放り出してしまっては作り手として後味が悪い。「お前はやればできる子じゃないか」と自分を励ましつつ、アイコン内の図案を、あの手この手で刺繍の手法を駆使して縫い取る流れになった。

しかし、iPhone 6s内のアイコンの大きさは1cm弱。その中にさらに図案を縫うって細かい作業なうえ、一度刺繍して布が固くなっている所にまた針を刺さなきゃいけない、とかなり難易度が高くてだな。何というか修羅の道だ。

とりあえず途中経過をすっ飛ばして、アイコンが完成した写真をお見せしよう。

見て何か思うところがあってもそっとしておいてほしい

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これでも出せる力を尽くした。よくがんばった、自分。 個人的に健闘したと思うのが、「株価」アプリや「ミュージック」アプリあたりか。逆に最も遺憾だったのが、「設定」アイコン。何というか、二日酔いで濁っている目玉みたいだ。

上段が「株価」アプリのアイコン、下段が「ミュージック」アプリのアイコン

「設定」アイコン。刺繍で複雑な歯車を表現するのは難しゅうございました

残念なところはあれども、何とかオモテ面の縫い取りは終わった。この時点ですでに達成感が満ち満ちてくるが、「ポーチの形にするまでが遠足だぞ」と言い聞かせ作業を続行。