NTTドコモは16日、吉澤和弘副社長の新社長就任に伴う記者会見を実施した。同氏はかねてよりAI(人工知能)への取組みに意欲を見せていたが、今回、開発すべき人工知能の方向性が示された。なぜAIに取り組むのか、ドコモが描くAIの姿とはどのようなものなのか。
ドコモがAIに取り組む理由
現在、AIがブームだ。AI自体は古くから研究が進められてきたが、近年になって画像認識などの分野で人間を能力を上回る精度を達成、様々な分野において人間では成し得なかった成果を導く可能性があるとして、再び注目を集めているテクノロジーだ。
AIの発達によって、最終的には人類を滅ぼすのではないか、といったこともまじめに議論されているが、ビジネスからプライベートまで、様々なシーンにおいて、人間の判断をサポートしてくれるのが現実的な見方になるのかもしれない。
ドコモがAIに取り組む理由もそこにある。「AIは人の行動を支援するような使われ方をするだろう。どんなデバイスを通じて支援するかといえば、それはスマートフォンになると考えている」(吉澤氏、以下発言同氏)。
世界的に見ても、グーグル、アマゾン、マイクロソフト、フェイスブックなどインターネットやスマートフォンに関わる企業がAIへの取組みを進めている。スマホと関わるドコモがAIに取り組むと表明しても、なんら違和感はないだろう。
では、ドコモはどういったAI像を描いているのだろうか。