AMDは1日、Computex 2016で同社の次世代アーキテクチャ"Polaris"をベースとした新GPU「AMD Radeon RX480」を発表した。6月29日に発売。価格は199ドル。

AMD Radeon RX480を電撃発表

AMD Radeon RX480を披露するRadeon Technologies Groupのラジャ・コドゥリ)氏

"Polaris"は2016年1月のCES 2016に発表したGPUアーキテクチャ。製造プロセスは14nm FinFETで、従来の28nmプレナー型トランジスタと比べると、リーク電流を低減できるほか、より少ない電力消費でパフォーマンスを向上できるとしている。また、GCNを第4世代にアップデートし、HDR(high dynamic range)対応のHDMI 2.0やDisplayPort 1.3/1.4をサポートする。

今回発表された「AMD Radeon RX480」は、この"Polaris"をベースとしたGPUで。「x80」番台の製品名ということから、おそらくミドルハイクラスの製品だろう。Compute Unitsは32基、メモリ容量は4GBもしくは8GBのGDDR5、メモリインタフェースは256bit。メモリ帯域幅は256GB/sとなっている。

価格は199ドル

スペック概要

AMDによると、28nmから14nm FinFETへの以降で1.7倍、AMDの省電力機能により、2.8倍の電力効率を実現したという。また、パフォーマンスについて、Ashes of the Singularityのデモを紹介。NVIDIA GeForce GTX 1080と、2枚のAMD Radeon RX480という不思議な比較の仕方だが、GeForce GTX 1080では58.7fpsのところ、2枚のAMD Radeon RX480では62.5fpsで実行できるという。700ドルのカードを1枚買うよりも、500ドル以下で2枚のカードを買った方がコストパフォーマンスがよいということだろう。

14nm FinFETへの移行で電力効率を上げる

Pascalにならぶパフォーマンスをより安価に実現できるとアピールする