IDC Japan(IDC)は3月25日、国内データ活用型マーケティング関連ソフトウェア市場を調査し、2014年における同市場の推定規模と2015~2019年の市場予測を発表した。

これによると、2014年の国内市場規模は806億3,800万円であったと推定するほか、2019年には1,300億円超に拡大する予測だという。

データ活用型マーケティング関連ソフトウェア市場 2013年~2019年 資料提供 : IDC Japan

国内市場の成長、その鍵とは

同調査では「デジタルマーケティングソフトウェア」を、例えば、営業部門が顧客にアプローチを行う際に使用するツールから、ECサイトの運営に携わるソリューションまで広い概念で捉えたものだとする。

この理由を、IDC Japan ソフトウェア&セキュリティグループにてグループマネージャーを務める眞鍋敬氏は、「消費者と企業の購買行動に変化が起こったためだ」と説明する。

「消費者は、商品購入前に、そのスペックや口コミなどの情報収集・価格比較等をインターネットにて行うほか、企業とさまざまなチャネルで接点を持つようになりました。これにより企業は、消費者ごとにパーソナライズされたコミュニケーションの実現やその効率化を求め、結果として、データドリブンなマーケティングが可能なソフトウェアやオートメーションツールの需要が増したと考えられます」(眞鍋氏)

デジタルマーケティングの動向 資料提供 : IDC Japan

一方で、同社が実施した「Marketing Automation Software 市場比較」では、2014年における世界市場規模が65億ドル(約7,800億円)で、そのうち米国市場が62%、EMEA(Europe the Middle East and Africa)市場が31.9%を占め、日本は1.8%にとどまるという。

IDC Japan ソフトウェア&セキュリティグループ グループマネージャー 眞鍋敬氏

「これは、日本が他国と比べ、マーケティングソフトウェアの導入が遅れているということ。しかし、ニーズがないわけではなく、既に導入事例としても、旅行業界や金融業界などがあります。今後、国内市場を成長に導くためには、マーケティングソフトウェアの利用を促進する製品形態とアプローチ法が重要でしょう」(眞鍋氏)

従って、ベンダーには、ユーザー企業の規模や産業分野の特性を意識した製品形態・サービス訴求の実現が必要となるほか、商品ブランドや事業ごとの販促部門へアプローチするだけでなく、全社的なマーケティング部門やIT・IS部門への売り込みやコネクションの構築が重要になってくるという。

これらを実現することで、同国内市場は今後、年間平均成長率(CAGR : Compound Annual Growth Rate)10%で推移し、2019年には1,300億9,100万円にまで成長する見込みだ。

なお、同調査は、データ活用型マーケティングに必要なテクノロジーとして、「顧客インタラクション管理」と「コンテンツ管理」「コラボレーション/リソース管理」「データ管理/分析」という4つのIT技術領域にて分類・分析した「IDCデータ活用型マーケティングテクノロジーマップ」と、同社が保有する国内ソフトウェア市場実績・予測などのリソースを用いて分析したもの。

「IDCデータ活用型マーケティングテクノロジーマップ」の概要 資料提供 : IDC Japan

加えて2014年6月、企業のマーケティング関連業務従事者を対象に、「マーケティングITに関する企業ユーザー調査」を実施し、国内企業583社から有効回答を収集。これらの結果も同レポートへ反映した。

眞鍋氏によると、このように広い概念での「デジタルマーケティングソフトウェア」に関する市場規模を調査したレポートは、おそらく、国内外問わず類を見ないという。