迫力とスマートさの天秤

よく画面サイズの小ささが指摘されるiPhone。ライバルのAndroidデバイスは、4.5インチ、4.8インチ、5インチというサイズへと拡大し、さらに、5.5インチ、6インチというタブレットとスマートフォンの中間のデバイスまで出てきた。他方、AndroidデバイスがiPhoneにない魅力を創り出す数少ない領域として、画面サイズを大きくするという選択をしているとの見方もある。

画面サイズが大きなスマートフォンは、特に映像を見る際や、電子書籍やウェブなどの文字を読む際にも魅力的だ。一方で、手にすっぽり収まるサイズを維持するには、現在のiPhoneのサイズがギリギリ、といったところ。今後のiPhoneで画面サイズ拡大が示唆されており、迫力とスマートさの天秤でバランスが取れるのか注目している。 4インチのRetinaディスプレイを搭載するiPhoneでももちろん動画を見ることはできる。手元のiPhoneで動画を探したり、ソーシャルメディアで流れてきた動画を楽しむ際、自宅にいる場合は、テレビに接続されているApple TVを介して、大きな画面で楽しむスタイルが定着した。

手元にあるスマートフォンはコンパクトで構わず、家にいるならより大きな画面で楽しめる、という前述のスマートさと迫力の両立が無理なく実現できているのだ。同時に、iPhoneより画面が大きく、テレビよりかなり小さいというポジションのiPadを、あまりリビングルームに持ち出さなくなった、という変化がある。

iPhoneをリモコンにして映像を楽しめるディスプレイがあれば、iPhoneそのものの画面サイズがさほど大きくなくても良い、という気づきが得られた。