Movesでライフログ、しかし…

最後に、M7コプロセッサだ。モーションセンサー系を省電力で利用できるようにするプロセッサで、運動などを検出・記録するアプリでの活用が見込まれている。これまでリストバンド型のセンサーで記録し、これをiPhoneのアプリと同期してデータを見るというスタイルだったが、アプリをポケットに入れておけば記録でき、シンプル化できる。

M7に対応した最初のアプリは「Nike+ Move」で、これまでのGPSなどを活用したジョギングなどのワークアウトの記録だけでなく、普段の活動量を計測できる仕組みだ。ちょうど「Fuelband」で記録できる内容に近いと言える。また、M7が搭載される前からiPhoneのセンサーで活動を記録することができたMovesもM7に対応した。

Nike+ Move

Movesは、歩いているか、走っているか、交通機関で移動したか、といった活動状況に加えて、GPSのデータを活用してどこにいるかという情報も記録している。位置情報はあとから「Foursquare」のスポットを検索して、実際にいた場所を選択することもできる。

M7チップによって省電力性が高まるかに見えたが、GPSの通信も活用しているせいか、体感としては実際にそこまで電池の持ちが改善しているようには感じられなかった。またバックグラウンドで起動していなければ上手くログが取れないことから、ついアプリを終了してしまって記録できていなかった、なんてこともよくある。このあたりの改善には今後期待したい。

バッテリーを気にせず活動量を記録したい場合は、やはりFuelbandやUP、Fitbitなどのリストバンドを活用した方が良さそうだ。