PIXUS MG6330 - 先進技術とデザインを詰め込んだフラグシップモデル

MG6330は家庭向けインクジェット複合機において、フラグシップモデルに相当する。3.5型と大きく扱いやすい液晶タッチパネルや2段の用紙カセットを前面に配置するなど、従来モデルに比べて扱いやすさが向上。本体デザインはよりスタイリッシュになり、本体の高さは従来モデルに比べて25mmも低くなっている。機能や印刷クオリティなど性能の高さはピカイチで、初心者から上級者まで幅広い層におすすめできるモデルだ。

用意されているカラーバリエーション5色。基本となる本体カラーはブラックとホワイトの2色で、さらにブラックタイプのアクセントカラーとしてブルー、パープル、グリーンの3パターンが用意されている。PCや利用環境に応じてカラーを好みの色を選ぶといいだろう。Macユーザーなら全体の色合いを統一できるホワイトがおすすめだ。

PIXUS MG6330 WHITE

PIXUS MG6330 BLACK

PIXUS MG6330 PURPLE

PIXUS MG6330 BLUE

PIXUS MG6330 GREEN

■試用機の主な仕様 [製品名] PIXUS MG6330 [インクシステム] 6色独立インクシステム(染料C/M/GY/Y/Bk+顔料Bk) [プリント解像度] 最高9,600×2,400dpi [最小インク滴サイズ] 1pl [スキャン光学解像度] 2,400×4,800dpi [イメージセンサー] CIS [最大用紙サイズ] A4 [FAX] なし [インタフェース] USB 2.0、10BASE-T/100BASE-TX対応有線LAN、IEEE802.11b/g/n対応無線LAN [本体サイズ/重量] W466×D369×H148mm/約8.4kg [店頭予想価格] 30,000円前後

高機能ながら高さ14.8cmのロースタイルボディ

アクセントカラーは天板と側面に使われている

MG6330の大きな魅力は、コンパクトなボディにある。一般的にインクジェット複合機は高機能なほどボディが大きくなる傾向にあり、フラグシップモデルともなればかなり巨大なケースも多い。大きくて机や棚に収まりきらず、設置場所に困った人も多いだろう。

しかしMG6330は、フラグシップモデルのインクジェット複合機でありながら、ボディがコンパクト。特に本体の高さが148mmしかないので、机の上に配置しても圧迫感がなく、作業空間を広く取れるのが魅力だ。ちなみに、2011年秋に発売された前モデル「PIXUS MG6230」と比較すると、高さは25mmも減っている。

インク交換時に開閉するフロントカバーにも注目したい。従来モデルでは原稿台ごと持ち上げてインクを交換する必要があったが、MG6330ではタッチパネル部分全体がカバーになっており、上方向へスライドさせるだけでインクの交換が可能だ。カバーを開いた状態でも、高さはわずか18.2cmしかない。前モデルのMG6230はカバーを開くと高さが30.5cmになったので、実に12.3cmの省スペース化を実現している。

インク交換時にはフロントカバーを上方向にスライドさせる(写真左)。真横から見ると数センチ程度しか移動していないことが分かる(写真右)

ただし、フットプリントはW466×D369mmとやや大きめだ。上下のスペースはあまり必要ないが、設置面のスペースには余裕を持っておきたい。今回のレビューにあたってはスチールワイヤーラックに設置したのだが、奥行きが400mmあっても前後にわずかな空きしかできなかった。

MG6330で使用するインクは顔料ブラックと染料シアン/マゼンダ/イエロー/グレー/ブラックの6色構成で、すべて独立カートリッジだ。2種類の黒インクは用途によって使い分けられ、写真印刷時には発色に優れた染料インク、テキスト印刷時には滲みの少ない顔料インクを利用するハイブリッドなシステムを採用している。

染料ブラック/シアン/マゼンダ/イエロー/グレー、顔料ブラックの独立6色インクカートリッジを使用

新型インクカートリッジ

インクカートリッジもリニューアルされている。従来のインクタンクよりも形状がスリムになり、標準タイプ(オンラインショップ価格780~980円)と、大容量タイプ(オンラインショップ価格1,280~1,380円)を用意。大容量タイプを利用したときのランニングコストはL判で1枚あたり16.2円と、印刷コストの削減を実現した。大容量タイプのカートリッジには、交換回数が少なくてすむというメリットもある。手間やゴミを減らせるので、印刷コスト以外のメリットも大きい。

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