PIXUS iP7230 - コストパフォーマンスに優れた単機能モデル

iP7230は、2012年秋モデルとしてリリースされた製品の中で、唯一の単機能インクジェットプリンタだ。プリント性能はMG5430とほぼ同じであり、印刷クオリティが高く、コストも安いというメリットがある。インクジェット複合機のスキャナ機能やコピー機能が不要な人におすすめのモデルだ。

印刷機能のみを備える単機能インクジェットプリンタ「PIXUS iP7230」

■試用機の主な仕様 [製品名] PIXUS iP7230 [インクシステム] 5色独立インクシステム(染料C/M/Y/Bk+顔料Bk) [プリント解像度] 最高9,600×2,400dpi [最小インク滴サイズ] 1pl  [最大用紙サイズ] A4 [インタフェース] USB 2.0、IEEE802.11b/g/n対応無線LAN [本体サイズ/重量] W451×D368×H128mm/約6.6kg [店頭予想価格] 17,000円前後

PIXUS iP7230の本体デザインと印刷性能をチェック

まずは外観から見てみよう。本体サイズはW451×D368×H128mmで重量は6.6kg。ほかのインクジェット複合機と比べると高さが低く、重量も軽い。他メーカーのハイエンドインクジェットプリンタと比べてみても、標準的なサイズと重量だ。しかしカタログ値では分かっていても、実際に目の前に置くと意外に大きく感じてしまう。省スペース性を求めるなら「PIXUS iP100」などコンパクトなモデルを選ぶべきなのだが、正直なところもう少し小さくなってくれるとうれしい。

本体の材質には樹脂が使われており、側面は光沢仕上げ、天板はマットな仕上がりだ。背面にはやや出っ張りがあるものの、全体的にフラットでスマート。高級感のあるデザインと言えるだろう。

側面部分は光沢のある仕上がり。本体前面には電源ボタンと紙送りボタン、無線接続用のボタンが用意されている

本体背面には電源コネクタとPC接続用のUSB端子。有線LANには対応していない

iP7230は純粋な"プリンタ"なので、利用にはPCが必要だ。そのため、液晶モニタや操作ボタン、メモリカードスロットなどは用意されていない。インタフェースは、PC接続用のUSB端子、IEEE802.11b/g/n対応の無線LAN(Wi-Fi)だ。

用紙カセットは前面2段方式で、L判からA4サイズまでの用紙を利用可能。上段カセットにははがきを最大40枚、下段カセットにはA4用紙を最大125枚までセットできる。排紙トレイは先に紹介したMG6330/MG5430と同じく、印刷開始時に自動的に開く「スマートトレイ」が採用されている。

2段の用紙カセットを本体前面に配置(写真左)。それぞれ別の用紙をセットすることで、入れ替えの手間を軽減できる。排紙トレイは印刷開始時に自動的に開く「スマートトレイ」だ(写真右)

使用するインクは、染料ブラック/シアン/マゼンダ/イエロー/顔料ブラックの5色。個別の交換が可能な独立式カートリッジシステムを採用している。プリント解像度は最大9,600×2,400dpiで、総ノズル数は5,120と、MG5430と同じだ。実際に印刷した写真を比べてみても、iP7230とMG5430で違いはないように感じた。単機能インクジェットプリンタとしては、印刷品質がかなり高い部類に入るだろう。

5色の独立式インクシステムを採用。色の構成は染料ブラック、シアン、マゼンダ、イエロー、顔料ブラック

そのほかの印刷機能としては、印刷時の動作音を抑える「サイレントモード」や自動両面印刷、CD/DVD/BDレーベルプリントなどに対応している。単機能インクジェットプリンタとはいえ、十分な機能を持っていると言えるだろう。

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