独立5色インクシステムと充実した印刷機能
操作カバーがスライド式になっている点もPIXUS MG6330と同じ。インク交換時にカバーを大きく開ける必要がないため、上下方向の省スペース性が高い。とはいえ、書類のスキャン時に天板を全開にするには、420mm程度のスペースが必要だ。
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インク交換時にはフロントカバーをスライドさせる(写真左)。数センチ程度しか上昇しないため、カバー開閉のために設置スペースを確保する必要はない。しかし天板を全開にしたときの高さは410mm程度(写真右)。天板を大きく開ける機会が多いなら、上方向に余裕を持たせて設置したい |
MG5430では、5色の独立型インクシステムを採用している。色の構成は染料ブラック/シアン/マゼンダ/イエロー、顔料ブラックだ。6色構成のPIXUS MG6330と比べてグレーが省かれているが、そのぶん印刷コストも安いというメリットがある。メーカーの公称値ではL判写真印刷の1枚あたり、MG6330で16.2円、MG5430では15.4円とのことだ(大容量インクカートリッジ使用時)。MG5430とMG6330で写真の印刷クオリティを見比べてみたところ、MG5430のほうがやや明るく立体感が薄まっているように思えるが、パッと見た印象ではハッキリした違いは感じられない。
プリント解像度は最大9,600×2,400dpiで、十分なスペック。A4文書をカラーとモノクロで印刷してみたところ、どちらもインクのかすれはなく、文字もシャープに印刷された。
また、印刷時の騒音を抑える「サイレントモード」を搭載。標準時とサイレントモード適用時では、動作音を23%程度抑えられるとのことだ。ただしそのぶん、印刷スピードが低下するので注意したい。
そのほかの印刷機能としては、自動両面印刷やCD/DVD/BDレーベルプリントなどに対応している。スキャナの解像度は2,400dpiでセンサーはCISだ。機能の構成やスペックはMG6330とまったく同じである。
メモリカードスロットは、排紙トレイを開いた本体前面の左側に配置されている。対応メディアはSD/SDHC、メモリースティックDuo/PRO Duoなど。PCなしで写真を印刷できるダイレクトプリントに対応している。ただし、ダイレクトプリント時は印刷品質の設定を行えないため、調整が必要な場合はPCから印刷したほうがいいだろう。
そのほかのインタフェースは、IEEE802.11b/g/n対応の無線LANとPC接続用のUSB端子、電源コネクタのみ。有線LAN端子は用意されていない。もっとも最近は有線LAN端子を搭載しないモデルが増えてきているので、標準的な仕様と言えるだろう。ネットワークトラブル発生時が心配だが、USBケーブルで接続すれば利用できるので問題ない。
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