VLAN/QoS対応スイッチとしては抜群のコストパフォーマンスを誇るNETGEARの「ProSafe Plus」。とは言え、いくら安価でも操作性が低かったりすれば、決して良い買い物とは言えなくなるだろう。果たして実際のところはどうなのか。実機を導入して試してみたので、その模様をお伝えしよう。
ProSafe Plusスイッチの特徴
ProSafe Plusスイッチは、単純なレイヤ2スイッチの機能だけではなく、低コストで手軽にVLAN、QoS、ポートミラーリングなどを利用したネットワークを構成できるスイッチ製品だ。単純なレイヤ2スイッチのシリーズであるアンマネージスイッチの上位モデルという位置付けだ。
次の表はProSafe Plusスイッチの製品ラインアップとサポートしている機能をまとめたものだ。
ProSafe Plusスイッチの主な用途は、LANへのアクセススイッチである。ユーザが利用するクライアントPCやネットワークプリンタ、無線LANアクセスポイント、IP電話などの接続に適している。これらのデバイスを単純にLANへ接続するだけではなく、VLANやQoSなどを活用した柔軟性のあるネットワーク構成にしたいというニーズにピッタリのモデルといえるだろう。
アクセススイッチはオフィスのデスクそばに設置されることも多い。そのため、動作音が大きいと業務に集中できなくなってしまう可能性があり望ましくない。ProSafe Plusスイッチの各モデルは、ファンレス設計なので静音性に優れており、オフィスのデスクのそばに設置していても動作音はまったく気にならない。
検証環境
ProSafe Plusスイッチは手軽にVLAN環境のネットワークに追加することができる。既存のネットワークにProSafe Plusスイッチを追加で導入した場合を想定して、次の検証環境を構成してみよう。
既存のネットワーク環境には、レイヤ3スイッチとしてNETGEAR GSM7352S v2が導入されていることを想定している。そして、ProSafe Plusスイッチを2台追加して、VLAN2とVLAN3の2つのVLANを追加する。PC1とPC2は追加する2つのVLANに接続するクライアントPCだ。
また、検証環境で利用するProSafe Plusスイッチは以下のモデルである。
- SW1 : JGS524E
- SW2 : GS116E
GSM7352S v2の設定
まずは、参考までにレイヤ3スイッチ側の設定を見ておこう。GSM7352S v2スイッチでは、次の設定を行なっている。
- ルーティングの有効化
- VLANの作成
- トランクポートの設定
- VLAN間を接続する仮想インタフェース(SVI)の作成
以下は、この検証環境で必要な部分の設定のみを抜粋したものだ。