スマートフォンを利用する際に気になるのが月々の利用料金だ。アプリやWebブラウザ、メールなど、パソコンと同等に利用できるスマートフォンは、パケット定額制への加入が基本となるため、従来の携帯電話を使っていた時よりも月額利用料が高くなってしまった―― というケースも多いだろう。とりわけ、自宅でも固定インターネット回線を利用している場合は、月々の通信料金が家計にやや負担となってくることも考えられる。

こういった問題を解決できる割引サービスがKDDIから登場している。auのスマートフォンと「auひかり」などの固定通信サービスをセットで利用することで、月々1,480円が割引されるという「auスマートバリュー」だ。

本稿では、auスマートバリューの内容を改めて確認するとともに、他社が提供している似たサービスについても紹介していきたい。

auスマートフォンと固定通信サービスのセット割である「auスマートバリュー」の内容を確認しよう

「auスマートバリュー」とは?

auスマートバリューは、iPhoneやAndroidをはじめとするauのスマートフォンと、指定の固定通信サービスを両方利用することで、スマートフォンの月々の利用料金から最大2年間1,480円が割引されるサービス。2年経過したあとも、毎月980円の割引が継続する。さらに、固定通信サービスの契約者と同居している家族全員が対象となるため、家族4人がauのスマートフォンを利用している場合、4人分の最大毎月5,920円が割引となる。

対象となるスマートフォンは、iPhone 4Sを含むすべてのauのスマートフォン。ただし、スマートフォン向けのパケット定額サービス「ISフラット」または「プランF(IS)シンプル」への加入が条件となる(この条件を満たしていれば、携帯電話も割引の対象となる)。なお、iPhoneスタートキャンペーンでISフラットが割引されている場合、auスマートバリューとスタートキャンペーンを合わせた割引額が最大1,480円となる。

対象となる固定通信サービスは、「auひかり」や、「auひかりちゅら」、「コミュファ光」、「eo光」の光回線。これに加えて、J:COM・JCN系列をはじめ、提携しているCATV回線が対象となる。なお、上記の固定通信サービスのインターネットと電話の両方に加入している必要がある。

全国100局以上のCATV/光回線事業者との提携により、auひかりが利用できないエリアであっても割引を利用することが可能で、約1041万世帯が割引対象となっているのがauスマートバリューの特長だ。また、いずれの指定固定通信サービスもエリア外の場合には、Wi-Fiモバイルルータ「DATA08」を固定通信サービスの代替として新規契約することで、auスマートバリューに申し込みが可能だ。

割引の対象となる指定の固定通信サービス

他社割引サービスをチェック!

auスマートバリューと同様の「固定通信サービスとスマートフォンのセット割」というサービスとしては、ソフトバンクが「スマホBB割」を提供している。こちらのサービスの提供条件もチェックしてみよう。

通信会社 KDDI ソフトバンク
割引サービス名 auスマートバリュー スマホBB割
割引額 全てのスマートフォン 1,480円
※2年経過後は980円
Android 1,480円
iPhone 430円
※2年経過後は980円(iPhoneは割引消失)
割引条件となる固定回線
(固定回線速度-下り)
光回線メイン
auひかり 最大1Gbps(=1000Mbps)
ADSLメイン
ホワイトBB 最大50Mbps
割引条件となる固定回線 auひかり、auひかりちゅら、コミュファ光、eo光、ケーブルテレビ 43社118局 ホワイトBB、ケーブルライン、ひかりdeトーク(S)、ケーブルテレビ 22社25局
割引対象世帯数 約1041万世帯 約150万世帯(※追加予定分は非公表)
申し込み受付期間 永年受付の割引プラン 期間限定のキャンペーン

スマホBB割は、ソフトバンクのスマートフォンと固定通信サービスをセットで利用すると割引されるサービスとなっているが、利用しているスマートフォンによって割引料金が異なるので注意が必要だ。とりわけ、iPhoneを利用している場合、2年間は毎月430円が割引されるが、3年目以降は割引がなくなる。また、対象となる固定通信サービスのうち、一部は光回線とCATV回線となっているが、大部分がADSLであるため、動画サービスなどを安定した回線で利用したいと考えている人には不向きだといえる。加えて、スマホBB割は、2012年5月31日まで申込可能な期間限定のキャンペーンとなっている。