mmbiは、モバイル端末向けのマルチメディア放送「モバキャス」向けの放送局「NOTTV(ノッティビー)」を開設、4月1日から放送を開始する。月額サービス利用料金は420円で、3月から順次発売されるNTTドコモの対応スマートフォン・タブレットで視聴できるようになる。mmbiの二木治成社長は、「100%スマートTV」とサービスをアピールし、12年度中に100万契約を目指す意向だ。

NOTTVを視聴できるスマートフォンとタブレットが登場する

mmbiの二木治成社長(中央)、常務取締役・小牧次郎氏(左)、NTTドコモのプロダクト部長・丸山誠治氏

NOTTVとは何か

NOTTVは、アナログテレビ放送停波にともなって周波数が割り当てられたモバイル端末向けのマルチメディア放送「モバキャス」の放送局だ。一般的な地上デジタル放送におけるNHKなどの放送局と同じ位置づけとなる。放送される番組はモバイル向けのため720×480ドット・30fps。従来のモバイル端末向けテレビ放送のワンセグ(320×240ドット・15fps)に比べて「約10倍高画質」(mmbi)であることが1つのポイントだ。音声のビットレートを番組ごとに変え、例えば音楽番組では高音質な番組を放送する、といったこともできるという。

NOTTVは、2種類の放送形態が用意されているのが、従来のテレビ放送と異なる点。リアルタイム型放送は、通常のテレビと同じく、番組表に従って番組が放送される。NOTTV1、NOTTV2の2チャンネルに加え、24時間ニュースを放送するNOTTV NEWSの3チャンネルで構成される。リアルタイム型なので、該当する時間に、該当するチャンネルを見ないと番組は視聴できない。

2種類の放送形態で提供されるNOTTV

13セグメントのうち、3チャンネルをリアルタイム放送に、残りを蓄積型放送と電子番組表の配信に利用する

リアルタイム型放送の番組表

NOTTV専用アプリのUI。縦画面で番組を表示するほか、全画面表示が可能。画面上にTwitterやFacebookの画面を表示し、番組を見ながら投稿が可能

実際の画面(N-06Dでの画面)。これは全画面表示

Twitterのタイムラインを表示したところ

もう1点が蓄積型放送で、これは深夜などに放送波を使って番組をあらかじめ端末に配信しておき、電波が届かないような場所でも、いつでも視聴することができるというもの。これに加え、電子書籍やゲーム、アプリといったデジタルコンテンツの配信も行うという。開局時には間に合わない見込みだが、新聞紙面の配信も実施できるよう調整を進めているそうだ。

mmbiの二木治成社長は、「サービスコンセプトは"モバイル・スマートTV"」と話す。スマートフォンやタブレット向けの放送ということで、端末が通信機能を備えていることから、SNSとの連携機能などを最初から想定して盛り込んだ。

視聴には月額420円の料金サービス利用料が必要で、リアルタイム型3チャンネルすべてと「蓄積型の大半が見られる」(二木社長)。さらに追加料金でプレミアム番組の視聴も可能になるという。

放送可能エリアは、まず南関東・愛知・三重・大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・福岡・沖縄の各エリアからスタートし、順次拡大することで、2013年4月には全国エリアに拡大する計画だ。

月額サービス利用料は420円で、多くのコンテンツを利用できる。プレミアムコンテンツには追加料金が必要

放送可能エリア

スマートフォンとタブレットのハイエンド機種を投入

対応端末としてまず登場するのが、「docomo NEXT series AQUOS PHONE SH-06D」「ドコモ タブレット MEDIAS TAB N-06D」の2モデル。SH-06Dが3月、N-06Dが4月からの発売予定だ。