USB3.0の活用ソリューションを募集

Cypress Semiconductorのブースでは、同社の代名詞であるPSoCシリーズの紹介のほか、4月に発表したUSB 3.0コントローラ「EZ-USB FX3(CYUSB3014)」や、5型以上のモニタに対応した同社3.5世代の1チップ・タッチスクリーンコントローラなどの紹介が行われている。

EZ-USB FX3は、汎用プログラマブルインタフェース(GPIF II)を備えたフレキシブルな周辺装置コントローラであり、イメージセンサの出力を直接受信し、非圧縮でPCなどに伝送することができる。

ブースのデモでは、ピンホールカメラで撮影した720p HD画像のストリーミングデモを実施しており、前日15日夜に試しに録画した際は44MB/sの転送レートが確認されたとするほか、1080p以上の解像度の動画の伝送も可能であることが確認されているという。

ピンホールカメラで撮影した720pのリアルタイムHD動画を、USB3.0経由でPCに伝送し、それをモニタに表示するというデモを行っていた

ただ、具体的な使い道は、というと非圧縮のフルHD動画の伝送などのニーズというと限られてしまうことから、同社でも、こうした展示会を通じて、多くの人に見てもらうことで、様々な使い道を模索していきたいとしている。

一方のタッチスクリーンコントローラは、最大12型まで対応しており、デモでは10点まで対応できる様子を確かめることができるが、デモに用いているソリューション(TMA884)そのものは最大884ポイントまで対応できるという。

5本指でタッチした様子。上の基板に搭載されているチップがこのタッチの処理を行っている

こちらは処理を行うソフト側の様子。この場合は10点にどの程度の圧力で触れているか、という様子を表す

すでに同社では9月に中小型向けタッチスクリーンの第4世代(Gen4)ファミリ製品を発表しており、同サイズ向けのGen4製品の開発も現在進めているということで、2011年末までにES品の提供を開始する予定だという。

今年もタイムアタックでmbedをもらおうキャンペーンを実施中

NXP Semiconductorのブースでは、同社のCortexマイコンの展示を行っている。中でも注目なのは、昨年のET2010でも行われていた「mbed」を活用したトライアルレースの上位5名/各日に、mbedをプレゼントするというキャンペーン。

昨年は「mbed+チョロQ Time Trial」と銘打ち、チョロQの赤外線とmbedの赤外線発光モジュールでのやり取りによるタイムトライアルであったが、今年はWiiコントローラと、「mbed Robot Racing」と呼ばれるロボットレーシングコンテストなどで活用されている「Pololu 3pi」を用いたスラロームレースとなっている。

説明員は昨年のオーバルコースに比べて、今年はストレート系なので簡単になったというが、コントローラがラジコンのスティックタイプだったものが、Wiiリモコンに変更されたため、Wiiリモコンの操作系になれていないと、かなり苦労するだろうという印象を受けた。ちなみに初日(16日)の16時時点のファステストタイムは17.15秒であった。

コースの全体像。奥のゴールラインを越えればレース終了

コントローラとmbedを搭載した「Pololu 3pi」。海外ベンダでは、こうした2輪の円形走行ロボットの形をした評価キットを良く見かける

展示会終了時の上位5名が見事mbedを受け取る権利を得ることができ、その結果はTwitterにて発表されるが、発送はすぐというわけではないので、しばらく待つこととなる。

なお、このほか、Cortex-M0搭載マイコンを搭載したmbed「LPC11U24」のベータ版の展示も行っており、もうしばらくしたら、製品版の提供もできるようになると思うとしていた。

Cortex-M0マイコン「LPC1100」を搭載したmbed「LPC11U24」。今回展示されているものはベータ版ということで、正式な製品スケジュールはまだ未定となっている