ベンチマークの結果は下表の通り。デュアルコアプロセッサ「AMD TurionNeo X2 L625(1.6GHz)」およびグラフィックスチップ「ATI Mobility Radeon HD 3410」を搭載しているおかげで、ミニノートと比べ性能が良く、安価なノートPCクラスの性能が発揮された。ミニノートの上位機種というとらえ方をした場合には十分な性能だろう。唯一残念なのは、FFBench3のLowモードを無限ループさせた場合の駆動時間が1時間36分48秒と短いこと。モバイル利用には少々心許ないと言わざるを得ない。外出先でのバッテリ駆動をメインに考えているならば、オプションの6セルバッテリ(HP Directplus価格12,600円)を用意した方がよさそうだ。
■PCMark05ベンチマーク | ||||
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PCMark | CPU | Memory | Graphic | HDD |
3344 | 3143 | 2799 | 2458 | 3804 |
■3DMark06ベンチマーク | |||
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3DMark | SM2.0 Score | HDR/SM3.0 Score | CPU Score |
1533 | 516 | 617 | 1149 |
「普通の人」の「普通の用途」にジャストフィット
3Dゲームをバリバリ楽しみたいだとか、動画編集をタップリやりたいというユーザーには力不足な面があるかもしれない。しかし、PCでやりたいことはインターネットと年賀状作り、あるいは持ち帰った仕事やホームページ作りというユーザーには最適で、特筆すべき弱点がないのが「HP Pavilion Notebook PC dv2秋モデル」ではないだろうか。唯一残念なのは、先に挙げたように、夏モデルには付属していた外付けDVDスーパーマルチドライブがオプションでも選択できなくなってしまった点だ。
バッテリの非力さは、普段は据え置きで使って時折持ち出すという程度ならば付属のウォールマウントプラグでカバーできる。ACアダプタをコンセントに接続するためにケーブルを使わずプラグ1つを持ち運べば良いだけなので、出先で電源が借りられるならば少ない荷物で安心感が得られる。
不満点が全くないわけではないのだが、価格を考えればいろいろ許せてしまう範囲にちょうど収まっている。"安いからと買ってみたものの我慢しながら使うはめになりストレス"ということもなさそうだ。凝ったことがしたいわけではない、手軽にPCを始めてみたいという一般家庭に最も多いであろう「普通」のユーザーや初心者は、ぜひ選択肢に入れてほしいモデルだ。
■試用機の主な仕様 | |
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HP Pavilion Notebook PC dv2秋モデル | |
AMD TurionNeo X2 L625(1.6GHz) | |
AMD M690G | |
2GB | |
320GB | |
- | |
ATI Mobility Radeon HD 3410 | |
12.1型ワイド WXGA(1,280×800)ウルトラクリアビューカラー液晶 | |
ALTEC LANSINGステレオスピーカー、SRS Premium Sound | |
IEEE802.11a/b/g/n対応無線LAN、10/100BASE-TX対応有線LAN | |
HDMI(1.3b)、Bluetooth 2.0+EDR、ミニD-Sub15ピン×1、USB 2.0×3、ヘッドホン出力、5in1メディアスロット | |
約W293×D242×H24~33.5mm/約1.7kg | |
Windows Vista Home Premium SP1 | |
約3.6時間 | |
ノートン・インターネットセキュリティ2009(60日間試用版)、HP MediaSmart、Adobe Reader、CyberLink DVD Suiteなど | |
取扱説明書、標準ACアダプタ、ウォールマウントプラグ、リカバリディスク(システムリストア用) | |
79,800円 |