スマートフォンメーカーとの提携進む

携帯電話でのインターネット利用が増加するということは、モバイル付加価値業務の需要、とくに広告需要が増大するということだ。スマートフォンメーカーにとって、WAP検索エンジンとの協力は、手っ取り早く収益を獲得することができる方法だ。たとえば同メーカーとの協力は、WAP専業のRobooに大きな経済的メリットをもたらしてきた。

もちろん、こうしたやり方はWAPサーチサービスだけに集中している会社の特権ではない。2007年の11月に、3G門戸のトップページに検索欄が現れたが、クリックしてみると、グーグルがこの中国最大のWAPサーチポータルサイトに検索サービスを提供していることが示されていた。

3G門戸は、グーグルとの本格的な業務提携を進めている。グーグルはインターネット検索技術の提供のみを行う。3G門戸のサブブランドとしての登場は、グーグルのWAPサーチサービス市場への本格的な進出が始まったことを示している。国内のWAPサーチサービスの応用がまだ成熟していない現段階だからこそ、各社がすでにさまざまな手段で市場での優位性を築こうと競っているわけである。

WAPサーチサービスへの需要が急拡大

中国のIT業界調査大手のiResearchの最新レポートによれば、2007年の世界の検索サービス市場規模は約70億ドル(約7,000億円)に達し、同じく中国の検索エンジン市場規模も56億2,000万元(約843億円)に達した模様だ。検索サービスの登場は人々の情報取得の手段を根底から変えた。

検索エンジンは、インターネットという情報の大海原から、必要な情報を瞬時に探し当てるための手段である。ユーザーは情報を受身的に与えられる立場から、主導的にこれを捉える立場へと変わってきた。今や、情報検索はすでにネット利用者にとり必要不可欠なもの、生活の一部、である。当然モバイルインターネット利用者の検索サービスへの需要も増大してきている。